第24-003号
2024年4月26日
2024年3月期決算について
ANAホールディングス(株)は4月26日(金)、2024年3月期決算を取りまとめました。
詳細は「2024年3月期決算短信」をご参照ください。
- ・売上高が2兆559億円となり、営業利益は2,079億円で過去最高益を大幅に更新し、営業利益率は初めて10%を超えました。
- ・国際旅客は過去最高の収入(7,281億円)となり、国内旅客の収入を初めて上回りました。
- ・配当金については、計画を上回る利益を計上したことを踏まえ、1株当たり50円に増額します。
5期ぶりの復配になります。お客様、関係の皆様のご支援に心から感謝いたします。 - ・今期は人財への投資や、世界的な供給量回復による需給環境の変化などに対応しつつ増収を図り、営業利益はコロナ前の最高益を超える1,700億円を見込んでいます。さらに、2025年度は営業利益目標2,000億円以上を必達目標とし、2026年度以降の本格的な成長を実現してまいります。
1.2024年3月期の連結経営成績・連結財政状態
- (1)航空事業
航空業界を取り巻く環境は、ウクライナや中東地域情勢等の地政学リスクが懸念されるものの、旅客需要は回復基調が続いています。新型コロナウイルス感染症の位置づけが5類感染症に変更されたこと等を背景に、旺盛な訪日需要と国内のレジャー需要に支えられ、国際線旅客・国内線旅客ともに好調に推移し、売上高は前期を大幅に上回りました。
費用面では、運航規模を拡大したこと等に伴い、変動費を中心に増加しましたが、コストマネジメントの徹底を継続したこと等から、前期と比べて大幅な増益となりました。
なお、当社グループは英国SKYTRAX社から顧客満足で最高評価となる「5スター」に11年連続で認定されたほか、「2023 World Airline Awards」にて、昨年に引き続き「空港サービス全般」をはじめ3部門で、最も優秀な航空会社に選ばれました。- ① 国際線旅客(ANAブランド)
- ・訪日需要が好調に推移したことに加え、日本発需要を積極的に取り込んだ結果、旅客数・収入ともに前期を大幅に上回りました。
- ・路線ネットワークでは、4月から羽田=北京線、羽田=上海(浦東・虹橋)線をはじめとした中国路線、10月から成田=パース線等を順次再開したことに加え、12月から成田=ホノルル線をエアバスA380型機「FLYING HONU」で毎日2往復運航し、通期で運航規模を拡大しました。
- ② 国内線旅客(ANAブランド)
- ・路線ネットワークでは、週末や連休を中心に機材の大型化等を行い、「ANA SUPER VALUEセール」の実施等によりレジャー需要の喚起に努めた結果、旅客数・収入ともに前期を上回りました。
- ・能登半島地震の復旧支援として、本年1月27日から羽田=能登線を臨時便として運航したほか、能登復旧支援割引の設定や救援物資の輸送協力等を実施しました。
- ③ 貨物(ANAブランド)
- ・国際貨物では、北米=アジア・中国間の需要の取り込みに努めたものの、半導体・電子機器、自動車関連をはじめとした主要産業のマーケット需要が減退したこと等から、輸送重量・収入ともに前期を下回りました。国際貨物の売上高は、2019年度と比べると約1.5倍の水準を維持しています。
- ・路線ネットワークでは、需要動向を見極め、貨物専用機の供給量を柔軟に調整することで収益性の確保に努めました。
- ④ LCC(Peach Aviation(株))
- ・LCCでは、国際線においては訪日需要等を積極的に取り込み、国内線においてはレジャー需要が好調に推移した結果、旅客数・収入ともに前期を上回りました。
- ・路線ネットワークでは、5月から関西=上海(浦東)線、羽田=上海(浦東)線、8月から関西=高雄線を再開し、コロナ禍で運休していた羽田空港と関西空港発着の国際線就航路線が全て復活したことに加え、9月から関西=香港線、関西=台北線等を増便しました。
- ⑤ その他
航空事業におけるその他の収入は1,726億円(前期比19.3%増)となりました。なお、航空事業におけるその他には、マイレージ附帯収入、機内販売収入、整備受託収入、本年2月に運航を開始したAirJapanブランドの収入等が含まれています。
- (2) 航空関連事業・旅行事業・商社事業・その他
- ① 航空関連事業
売上高2,988億円(前期比20.9%増) 営業利益67億円(同190.3%増)
外国航空会社から搭乗受付や手荷物搭載等の空港地上支援業務の受託が増えたことに加え、旅客需要の回復に伴い機内食関連業務が増加しました。 - ② 旅行事業
売上高785億円(前期比6.4%増) 営業利益13億円(前期 営業損失2億円)
国内旅行については、「ANAトラベラーズホテル」商品等が好調に推移したものの、全国旅行支援が実施された前期と比べてダイナミックパッケージ商品の取扱いが減少したこと等から、売上高は前期を下回りました。
海外旅行については、主力のハワイ方面に加え韓国・台湾を中心としたアジア方面への個人旅行等の需要を積極的に取り込み、売上高は前期を上回りました。 - ③ 商社事業
売上高1,179億円(前期比14.2%増) 営業利益45億円(同30.3%増)
旅客需要の増加に伴い、空港物販店「ANA FESTA」、免税店「ANA DUTY FREE SHOP」や観光土産品卸売「FUJISEY」が好調に推移したことに加え、食品事業において主力商品であるバナナの取扱高が増加したこと等により、売上高・営業利益は前期を上回りました。 - ④ その他
売上高412億円(前期比8.3%増) 営業利益5億円(同8.8%減)
不動産関連事業や空港設備保守管理事業において取扱高が増加したこと等から、売上高は前期を上回ったものの、人件費が増加したこと等から営業利益は前期を下回りました。
- (3)連結財政状態
- (4)連結キャッシュ・フロー
- 2. 2025年3月期の見通し
- ・売上高について、国際線旅客はイールド正常化の影響はあるものの、生産量増加により、+258億円の増収を見込んでいます。国内線旅客で+240億円、国際線貨物で+284億円などの増収もあわせて、過去最高の売上高となる見通しです。
- ・営業費用は運航規模に連動する費用の増加に加え、減免・補助金の減少や、コロナ禍で抑制していた整備機会の増加、人財への投資などにより、1,719億円の増加を予定しています。
- ・こうした影響を加味し、前年から減益の予想ですが、コロナ前の最高益を超える営業利益1,700億円を見込んでいます。詳細は以下の通りとなります。
- ・配当金については、1株あたり50円を継続します。
以上
- 報道機関からのお問い合わせ先:
ANAホールディングス株式会社
広報・コーポレートブランド推進部
03-6735-1111
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