第25-047号
2026年1月30日
2026-2028年度 ANAグループ中期経営戦略を策定
~ 2030年のさらなる高みに向けて ~
世界の航空需要が伸び続ける中、最大のビジネスチャンスである2029年の成田空港の拡張を見据えた成長戦略を策定しました。「人とモノのつながりの拡大」 と「ファン層の拡大」により、経済的価値と社会的価値を創出し、グループ経営ビジョン「ワクワクで満たされる世界を」実現します。
- ・2030年度までに、国際旅客事業の事業規模を1.3倍に拡大、強靭なネットワークで世界の需要を取り込みます。国際貨物事業も事業規模を1.3倍に拡大し、NCAとの統合・シナジー効果300億円を創出、アジアを代表するコンビネーションキャリアへと進化します。また、国内旅客事業は新機材の導入等により需給適合を一層進め、収益性を改善します。
- ・DX、航空機を中心に今後5年間で過去最大規模の2.7兆円の投資を計画するとともに、「デジタル」と「人の力」で価値創出を最大化します。
- ・営業利益は2028年度に過去最高となる2,500億円に、さらに2030年度に3,100億円 (営業利益率10%) を目指します。
- ※投資家の皆様には「ANAグループ価値創造ロードマップ2030」として、ANAグループコーポレートサイトで、ご紹介しております。
【経営ビジョン】 ANAグループが2030年度に目指す姿
今後、世界の航空需要はさらに力強く伸び続ける見込みです。2029年の成田空港の拡張はANAグループのみならず、羽田・成田が首都圏一体の空港として、近隣諸国の国際ハブ空港との競争を勝ち抜く成長のチャンスでもあり、政府目標「訪日外国人旅行者数6,000万人達成」にも寄与するものです。また、国内人口の減少も見込まれますが、新技術を活用した生産性向上等、変革を加速する契機でもあります。
環境変化に柔軟に対応しながら、2026-2028年度ANAグループ中期経営戦略の達成に向けて、グループ一丸となって取り組んでいきます。
1. 2023-2025年度ANAグループ中期経営戦略の振り返り
ANAグループは、2023年にグループ経営ビジョンを策定し、「2023-2025年度ANAグループ中期経営戦略」を掲げ、成長回帰に向けた足元固めに取り組んできました。
2. ANAグループにおける価値創造
成長の好循環 (価値創造サイクル) を回し続けることで、経営ビジョンを実現し、企業価値を高めていきます。
【土台】 全ての活動は、「安全」をはじめとした経営基盤の上に成り立っています。
【強み】 ANAグループには、人的資本をはじめ、航空機やブランドという強み (=経営資本) があります。
【事業活動】 強みを活用し、「人とモノのつながり」を広げ、「ANAグループのファン」を増やします。
【生み出す価値】 事業活動を通じ、「グループの利益(経済的価値)」と「社会的インパクト(社会的価値)」を同時に生み出します。
3. 新たな戦略の位置付け
2026-2028年度は着実な増益を継続しながら、変革を加速、成田空港の拡張へ備える期間とし、2029年度以降は飛躍的な成長ステージに移行します。
4. 戦略のポイント
- ・成長事業である国際旅客事業と貨物事業を拡充し、利益を拡大します。
- ・戦略を支える事業と組織能力の変革を推進します。
- ・DX、航空機を中心とした過去最大規模の成長投資を実行します。
5. 中期経営目標
- ・経済的価値と社会的価値の創出の両面で、経営の目標を達成していきます。
- ・2028年度には過去最高となる営業利益2,500億円、営業利益率9%を達成し、さらに2030年度には営業利益3,100億円、営業利益率10%を目指します。
6. 目指す事業ポートフォリオ
国際旅客事業と貨物事業を成長ドライバーとして事業を拡大するとともに、国内旅客事業を安定した収益基盤へ復元 することで、強固な事業ポートフォリオを再構築します。
- 6.1. 国際旅客事業
<環境認識> - ・航空需要は、2025年の訪日外国人旅行者数が4,268万人と過去最高を更新し、今後も増加が見込まれます。
- ・2029年に成田空港の発着回数が50万回へ増加することが計画されており、羽田空港と合わせて約100万回となるため、大きなビジネスチャンスが訪れます。
- <戦略>
- ・事業規模(座席キロ)を1.3倍へ拡大、中期的なネットワークと成田を中心としたダイヤ構造の競争力を強化します。
- ・2028年までは羽田便を優先的に拡充し、2029年以降は成田空港の拡張後、北米線・アジア線を増強、事業規模1.7倍(成田便)を目指します。
- ・2026年8月に受領する国際線の主力機であるボーイング787-9型機の全クラスに新シートを装備し、快適性の向上につなげます。
- 6.2. 貨物事業
- ・国際貨物の事業規模(有効トンキロ)を1.3倍へ拡大します。
- ・ANAとNCAで「統合・シナジー効果300億円」を創出、アジアを代表するコンビネーションキャリアを目指します。
- ・北米路線を増強し、アジア=欧米間を中心に成長する貨物需要を取り込みます。
- ・グループ内貨物事業会社の再編等の構造改革を推進します。
- 6.3. 国内旅客事業
- ・2028年度以降に導入するエンブラエルE190-E2型機等の新機材により各路線の需給適合を一層進めたり、訪日客の需要の取り込みを強化する等、対応策を講じることで収益性を改善します。
- ・また、空港ハンドリング領域では日本航空との協業も進めて効率化を図ります。
- ・国土交通省「国内航空のあり方に関する有識者会議」の議論状況については引き続き注視します。
- 6.4. LCC事業 (Peach)
- ・事業規模 (座席キロ) を1.3倍へ拡大します。
- ・国際線の運航比率を拡大し、関西空港を中心に旺盛な訪日客やレジャー層を取り込みます。
- ・ANAの未就航路線も開拓し、グループ全体のネットワークを拡充します。
- ・オペレーションとサービス品質の向上により、選好率・イールドを引き上げます。
7. 成長投資について
- ・今後5年間で過去最大規模となる2.7兆円を、DX、航空機を中心に投資します。
- ・国際旅客事業と貨物事業等に全体額の50%程度を投資し、DXに対しては10%程度 (2,700億円) を投資します。
- 7.1. 人財とDXによる差別化戦略
- ・価値の源泉は『人』です。DXを推進し、「デジタルで世界の競合に追いつき、人の力で凌駕する」世界を実現します。
- ・「デジタル」と「人の力」を掛け合わせることで、価値を最大化し、他社が追随できない圧倒的な差別化を図ります。
- 7.2. DX戦略
- ・今後5年間で、過去最大規模となる2,700億円の投資を実行し、収益力向上と生産性向上につなげます。
- ・全社員がデジタルを使いこなし、自律的に業務を変革する「総デジタル人財化」を推進します。
- ・AI実装を通じて、あらゆるデータやノウハウをグループ横断で資産化し、効率的に価値創出する体制を構築します。
- ・変化し続けるデジタル環境に同期し、セキュリティ環境も進化させます。
- 7.3. 人財戦略
- ・オペレーション人財の安定確保、成長事業を担うグローバル人財やデジタル人財の育成・獲得を加速します。
- ・強みである「チームスピリット」や「挑戦の文化」をさらに進化させ、「人の力」による差別化を追求します。
- ・人財への投資を通じて、「社員の豊かさ」と「企業の成長」の両方を生み出し、ポジティブなサイクルへ繋げます。
- ・ANAグループ全体の付加価値生産性については、2030年度にコロナ禍前比30%向上を実現します。
- 7.4. フリート戦略
- ・グループ全体の保有機数はコロナ禍前の303機を超える約330機体制に拡大します。
- ・新機種を順次導入し、路線ごとの最適な機材配置を目指します。
- ・加えて、省燃費機材の比率を高め、環境負荷の低減と収益性の向上の両面を実現します。
8. モビリティ事業
航空事業を中核に幅広い空間でモビリティ事業を展開し、新たな領域で事業化を目指します。
- ・エアモビリティ (エアタクシー) は、当局の認証・許可を前提に商用サービス開始を目指します。
- ・ドローンを活用した物流サービス等は、2027年の商用サービス開始を目指します。
- ・MaaSは、地上交通等との連携強化、グループ事業とのシナジーにより顧客体験価値を向上します。
9. GX戦略
- ・NCAのCO2排出量や2024年度までの排出量実績を反映しました。
- ・運航上の改善やSAF導入促進等を通じ、2050年長期環境目標のCO2排出量実質ゼロを引き続き目指します。
10. 株主還元
- ・今後5年間は、大きな成長機会を確実に成果へつなげるステージであることを踏まえ、株主総利回り (TSR) を重視します。
- ・安定配当の継続に加え、機動的な自己株式取得を行うことで、株主還元を一層拡充します。
- ・配当性向20%程度を維持することを基本とし、来年度からは新たに「中間配当制度」を導入する予定です。
- ・株主優待制度については、株主の皆様からのご意見やご要望を踏まえ、より使いやすく魅力ある制度へと進化させるべく、2026年6月以降に刷新・拡充する予定です。(詳細は調整中。確定次第告知予定)
以上
- 報道機関からのお問い合わせ先:
ANAホールディングス株式会社
広報・コーポレートブランド推進部
03-6735-1111
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