ANA HOLDINGS NEWS
ANA

第24-005号
2024年5月20日

本邦初、航空機地上支援器材のEVコンバージョン
全日空モーターサービスが廃棄対象のベルトローダーを
EV車両へとアップサイクルしました


  • ・全日空モーターサービス(株)の技術で、空港内で飛行機への手荷物搭載時に使用するベルトローダーをEV車両へとアップサイクルしました。
  • ・航空機地上支援器材のEVコンバージョンは日本のエアライングループで初の取り組みです。
  • ・ANAグループの地上における脱炭素へのソリューションの1つに育てていくことを目指します。

 地上支援器材を通じて、航空機の運航を支えるANAグループのエンジニアリング・カンパニー、全日空モーターサービス株式会社(以下「ANAMS」)は、空港内で使用するGSE※1において、廃車対象となった手荷物搭載車輛(ベルトローダー)をディーゼルエンジンからEV化※2した車両にアップサイクルしました。EVという最新技術を駆使して新しい車両へと蘇らせるGSEのEVコンバージョンは、日本のエアライングループで初の取り組みです。

  • ※1 GSE(Ground Support Equipment):航空機地上支援器材
  • ※2 EV(Electric Vehicle)化:電力を供給源とした動力

 このアップサイクルは、ANAMSの社員の発案から始まりました。ANAグループの知識を集約し、ANAMSの技術でGSEのEV化を成し遂げました。対象のベルトローダーは、1994年の使用開始から29年間、成田空港で使用され、2022年に廃棄対象となったものを修理、修復を行った上で、構造改造の設計、電気回路の組み上げ、EV用専用バッテリー・モーター・減速機の搭載などを実施し、電力による完全稼働に成功しました。一般電力から充電器を介して充電が可能となり、車両走行、荷役部分の稼働を含め、全ての動力源が電力となります。

 EV加速への期待や航空市況の復元に伴い、EV GSE車両の輸入価格は高騰を始めており、自社開発によるEV型車両のメリットは経済的にも期待できます。今回の取り組みは、ANAMSの長年のGSE車両への技術力を基盤にしたアップサイクルに貢献する取り組みであり、ANAグループの地上における脱炭素へのソリューションの1つに育てていくことを目指していきます。

【EVベルトローダー概要】

 特別塗装については、ANAの取り組みANA Future Promise Jetをデザインした久世迅氏に依頼し、デザインを合わせることで、空と地上のサスティナブルな取り組みを推進してまいります。 また、今回EVコンバージョン作業にあたっては、一般社団法人電気自動車普及協会の多大なご協力をいただきました。

 今後、2024年夏頃を目途に、羽田空港にて運用開始を目指します。また、継続的に廃棄対象となる車両のEV化を進めてまいります。

全日空モーターサービス株式会社
https://www.anams.co.jp/

創業: 1969年12月1日
売上高: 34億9千万円(2023年度)
従業員数: 118名
代表者: 代表取締役社長 辻村 和利
本拠地: 東京都大田区羽田空港3丁目5番6号
主な事業:
  • 1.GSE整備・管理事業
    全国1万4,000台数のうち 羽田空港2,800台、地方空港3,300台
    GSEの種類40車種
  • 2.PBB整備・販売事業
    全国 累計132基設置 現在配備85基(羽田空港、仙台空港など24空港)
    メンテナンス101基受託(25空港)
    バリアフリー型PBB(EASYWALK®)の特許を取得済
    • *特許第5073109号(2012年8月登録)

以上

  • 報道機関からのお問い合わせ先:
    ANAホールディングス株式会社
    広報・コーポレートブランド推進部
    03-6735-1111

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