第23-001号
2023年4月27日
2023年3月期決算について
ANAホールディングス(株)は4月27日(木)、2023年3月期決算を取りまとめました。
詳細は「2023年3月期決算短信」をご参照ください。
- ・2020年3月期以来、3期ぶりの黒字となりました。お客様をはじめ、ご支援いただいた皆様に心から感謝いたします。
- ・売上高の大幅な伸び(+6,871億円)に対して、営業費用はコストマネジメントを徹底することで伸びを約半分に抑え(+3,940億円)、期初に計画した利益目標を大幅に上回りました。
- ・今期も、コスト構造改革の成果を維持しながら、売上高を拡大して利益を着実に向上させてまいります。
1.2023年3月期の連結経営成績・連結財政状態
- (1)航空事業
航空業界を取り巻く環境は急速に改善しています。年度を通じて行動制限がなかったことや、各国の入国制限が段階的に緩和されたことなどにより、旅客需要が大幅に増加しました。費用面では、事業規模拡大に伴う運航関連費用が増加したものの、各種の減免や補助金にも支えられながら、事業構造改革によるコスト削減で費用削減に努めました。- ① 国際線旅客(ANAブランド)
- ・各国の入国制限が緩和され、先行して回復していた北米=アジア間の接続需要を積極的に取り込みました。9月以降は日本においても入国制限が順次緩和され、回復傾向を辿った日本発ビジネス需要及び訪日需要の取り込みに努めた結果、旅客数・収入ともに前期を大幅に上回りました。
- ・路線ネットワークでは、上期に北米=アジア間の接続需要を取り込むため、成田空港発着の北米、アジア路線を増便した他、回復する日本発の需要や訪日需要に対応し、本年1月から羽田=デリー線、シドニー線を増便する等、羽田空港発着路線を中心に運航規模を拡大しました。
- ② 国内線旅客(ANAブランド)
- ・感染拡大防止と社会経済活動の両立に向けた動きが進み、下期から全国旅行支援の後押し等でレジャー需要が大きく回復しました。ANA創立70周年記念企画「国内線どこでも片道7,000円」セールを実施し、新規顧客の取り込みや需要喚起に努めた結果、旅客数・収入ともに前期を上回りました。
- ・路線ネットワークでは、エンジン改修を終えたボーイング777型機を第3四半期以降、全面的に活用し、週末・年末年始・春休みを中心に機材の大型化及び臨時便の設定を積極的に行い、回復する需要の取り込みに努めました。
- ③ 貨物(ANAブランド)
- ・自動車関連部品の需要が減退した影響等に加え、旅客需要の取り込みを強化するために、旅客機による貨物専用便の運航を減少させた結果、輸送重量は前期を下回りましたが、大型特殊商材等の高単価貨物を積極的に取り込み、高い単価水準の維持に努めました。
- ④ LCC(Peach Aviation(株))
- ・国内の行動制限や各国の水際対策が緩和されたことを受けて、国内線の運航規模を拡大し、また国際線についてはこれまで休止していた運航便を再開させ、レジャーや訪日需要の取り込みに努めました。
- ・路線ネットワークでは、国内線については増加する需要に対応し、成田=新千歳線、成田=福岡線で増便を実施する等、運航規模を拡大しました。国際線については、8月からの関西=ソウル線を皮切りに、関西=台北線、関西=香港線などを再開した他、本年3月に中部=台北線の新規開設を行う等、ネットワークを拡充し、需要の取り込みを図りました。
- ⑤ その他
航空事業におけるその他の収入は1,447億円(前期比6.9%増)となりました。なお、航空事業におけるその他には、マイレージ附帯収入、機内販売収入、整備受託収入等が含まれています。
- (2) 航空関連事業・旅行事業・商社事業・その他
- ① 航空関連事業
売上高2,471億円(前期比19.5%増) 営業利益23億円(前期 営業損失6億円)
日本の水際対策緩和や旅客需要の回復に伴い、搭乗受付や手荷物搭載等の空港地上支援業務の受託や機内食関連業務が増加しました。 - ② 旅行事業
売上高738億円(前期比59.5%増) 営業損失2億円(前期 営業損失21億円)
国内旅行については、旅客需要が着実に回復し、下期から開始された全国旅行支援の影響を受けて、ダイナミックパッケージ商品の取扱いが増加した他、支払いにマイルを利用できる「ANAトラベラーズホテル」商品も好調に推移しました。海外旅行については4月にハワイ方面のツアー催行を約2年ぶりに再開し、順次方面を拡大しました。 - ③ 商社事業
売上高1,032億円(前期比26.4%増) 営業利益35億円(同539.5%増)
航空需要の回復に伴い、空港物販店「ANA FESTA」や免税店「ANA DUTY FREE SHOP」等で増収となった他、半導体市場の好調な需要を受けて、電子事業の取扱高が増加したこと等により、売上高は前期を上回りました。 - ④ その他
売上高380億円(前期比0.2%減) 営業利益5億円(前期比56.8%減)
ラウンジ業務や検疫関連審査業務等の受託が増加した一方で、前期に大型物件の売却があった反動等により不動産関連事業の取扱高が減少したこと等から、売上高は前期を下回りました。
- (3)連結財政状態
- (4)連結キャッシュ・フロー
- 2. 2024年3月期の見通し
- ・航空業界を取り巻く環境は、国内線ではレジャーを中心に需要が回復し、国際線では訪日需要やビジネス需要の回復傾向が続くと見込まれますが、ウクライナ情勢等の地政学リスクの動向に注視が必要です。
- ・売上高は、国際線旅客で+1,835億円、国内線旅客で+1,004億円と大きく増加する一方で、国際線貨物は▲900億円となる見通しです。営業費用は、運航規模に連動する費用の増加に加え、物価高騰に伴う委託費や人的資本への投資など、合計600億円の影響を反映しています。コスト構造改革の成果を維持しながらトップラインを拡大して利益を着実に向上させていきます。
- ・上記を踏まえまして、現時点における2024年3月期の連結業績の見通しは、以下の通りとなります。
- ・なお、配当については、誠に遺憾ながら現時点では未定とさせていただきますが、業績の改善を加速することで早期の復配を実現してまいります。
以上
- 報道機関からのお問い合わせ先:
ANAホールディングス株式会社
広報・コーポレートブランド推進部
03-6735-1111
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