第19-121号
2020年2月26日

整備士の安全体感教育にVRを導入

~労働災害ゼロを目指して~


  • ・整備士の作業安全のための危険予知能力向上を目的とした訓練にVRを導入
  • ・航空機整備の環境や過去の労働災害事例を踏まえてコンテンツを作成
  • ・整備士が実作業において、転倒や転落などから自身の身を守る助けとなる

 ANAは労働災害ゼロを目指し、整備士に向けた安全体感教育※1においてVRを活用した訓練「ANA VR Safety Training System」を導入しました。
 「ANA VR Safety Training System」とは、整備士の作業安全のための危険予知能力向上を目的とした訓練である安全体感教育の一つとして、VRを活用して危険なポイントや実際に危険な行動をとった時に起こりうる事象を疑似的に体験するものです。
 このVRシステムは航空機整備の環境や過去の労働災害事例を踏まえてコンテンツを作成し、格納庫内整備作業を再現しました。VRシステムの中に受講者が入り込み、ナレーションの説明に従い安全の基本動作をこなしながら危険予知を実施します。危険を見逃して次の動作に移ってしまったり、安全の動作手順を間違えた場合には、VRの中で受講者本人が転倒や転落を体感します。この時点でナレーションによる動作の振り返りがあり、受講者がなぜ転倒や転落に至ったかの説明がなされます。これらを通じて整備士は危険なポイントを把握し、実作業において危険予知を行うことで、転倒や転落などから自身の身を守ります。

 ANAはこれからも、経営の基盤である安全の堅持に取り組むとともに、世界最高峰の安全体感教育を構築し、さらなる品質の向上に努め、世界のお客様に安全で快適な空の旅を提供するエアライングループを目指します。

  • ※1 安全体感教育とは、作業に潜む危険を疑似体験することによって危険予知能力を高め、意識の中に危険に対する感覚を定着させることを目的とした教育です。ANAグループでは2012年より実施しており、高所からの墜落衝撃体感や整備作業におけるゴーグルの重要性体感などの科目があります。

以上

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