第17‐133号
2018年3月13日
『ANA AVATAR VISION』が始動します!
~ANAグループが描く瞬間移動手段「AVATAR」で人々を繋ぎ、世界をより良くします~
ANAは、2018-2022年度グループ中期経営戦略において、Society 5.0(超スマート社会)の実現に向けた取り組みの1つとして掲げた「AVATAR」事業を始動させるにあたり、『ANA AVATAR VISION』を策定しました。
ANAは、2016年10月、XPRIZE財団※1が主催する国際賞金レースにおいて「ANA AVATAR XPRIZE」※2という 新たなアイデアを提案し、日本企業として初めて賞金レースのテーマに採用されました。
(プレスリリース:https://www.ana.co.jp/group/pr/201610/20161004-2.html) そして、昨日(2018年3月12日)、賞金レース(賞金総額10 Million USD)の内容を発表し、4年間にわたるレースがスタートしました。
AVATARを実現させるには、ロボティックス・VR・AR・センサー・通信・ハプティックス(触覚)技術等、様々なエクスポネンシャル・テクノロジー(指数関数的に急成長している技術)が必要です。
現時点ではそれぞれの技術が個別に開発が進んでおり、これらの技術を融合し実用化させるには数十年を要すると予想されているため、国際賞金レース「ANA AVATAR X PRIZE」を開催して世界的な関心を引き付け、より早く実用化させたいと考えています。
AVATARは、様々な理由で実際にその場に行くことが困難な状況において、その力を発揮します。例えば、災害の現場における救助や、医療機関の整備が進んでいない地域における治療、あるいは地理的、財政的な制約等によって十分な教育が受けられていない方々への教育機会の提供なども可能になります。
ANAは、これら全体の取り組みを『ANA AVATAR VISION』と位置付けました。『ANA AVATAR VISION』は、AVATARの基礎技術を集約・発展させ、AVATARで人々を繋ぎ、世界をより良くすべくイノベーションを加速させて いくことを目的としています。
まずはANA AVATARクラウドファンディング※3等を活用して、既存のAVATAR関連技術を用いたサービス企画やムーブメントを形成します。更に、大分県にある世界初のAVATARテストフィールドで、宇宙開発・農林水産業・観光・教育・ 医療など、様々な分野で実証実験を実施していきます。代表的な取り組みとして、JAXAを含む産官学と連携し、AVATARによる月面施設の遠隔建設等の地上実証を行い、宇宙開発・利用を推進していきます。
将来は、「ANA AVATAR XPRIZE」を主体としてマルチタスクで高度なAVATAR技術を開発していきつつ、既存の 技術にアイデアを加えながら、ANAグループでのサービス化を検討していきます。
ANAは、「安心と信頼を基礎に世界をつなぐ心の翼で夢にあふれる未来に貢献します」という経営理念を掲げていますが、「ANA AVATAR VISION」を通じてANAグループが描く瞬間移動手段「AVATAR」で人々を繋ぎ、世界をより良くすることに貢献していきます。
『ANA AVATAR VISION』 URL:https://ana-avatar.com
『ANA AVATAR VISION』 概念図
※1:XPRIZE財団とは
人類に利益を与える技術の開発を促進し、世界が直面する課題の解決を目的とした賞金レースである“X PRIZE”を運営している非営利団体。過去の賞金レースとしては、資産家アンサリ氏がスポンサーとなり、民間による最初の有人弾道宇宙旅行を競った“Ansari X PRIZE”や、現在日本からのチームも参戦していることで話題を呼んでいる、月面への民間ロボット探査機着陸を競う“Google Lunar X PRIZE”(Google社がスポンサー)などがある。www.xprize.org
※2:ANA AVATAR X PRIZEとは
「VISIONEERS」にてANAチームが提案したもの。時間、距離、文化、年齢、身体能力など様々な制限に関わらず「移動」できる技術を通し、例えば医師や教員が不足している地域や、人間が立ち入れない災害現場等でのAVATARの活用等を通じて社会的な課題解決への貢献を目指す。VR、ロボティクス、センサー等、最先端のテクノロジーを用いて、異なる複数の場所にあたかも自分が存在し、物理的に物を動かしたり触ったりできるテクノロジーの実現を目指している。https://avatar.xprize.org
※3:ANA AVATARクラウドファンディングとは
ANAが独自に運営するクラウドファンディングサービス「WonderFLY」を活用し、AVATAR関連技術を開発しているスタートアップやAVATARを用いた取り組みを行っている組織を支援するしくみ。多くの支援者を巻き込みながらAVATAR開発を推進していく。本日より、クラウドファンディングの支援が可能。https://wonderfly.jp/avatar
現時点での『ANA AVATAR VISION』参加パートナー
- ・大分県
ANA AVATAR テストフィールド - ・広島県
ANA AVATAR 平和推進パートナー - ・JAXA
ANA AVATAR宇宙開発推進パートナー - ・NTTドコモ, ソフトバンク, KDDI
ANA AVATAR通信パートナー - ・広島平和記念資料館
ANA AVATAR 実証実験パートナー(平和推進) - ・沖縄美ら海水族館 / 沖縄美ら島財団
ANA AVATAR実証実験パートナー(水族館) - ・金沢工業大学
ANA AVATAR実証実験パートナー(教育) - ・シマノ
ANA AVATAR 技術サポートパートナー - ・日本空港ビルデング / Haneda Robotics Lab
ANA AVATAR実証実験パートナー(空港) - ・TechShop Japan / 富士通
ANA AVATAR 制作サポートパートナー - ・ADDIX
ANA AVATAR サービスデザインパートナー