ANA HOLDINGS NEWS

ANA

第13-011号
2013年10月30日

平成26年3月期 第2四半期決算および通期業績予想について

 ANAホールディングスは、本日10月30日(水)、平成26年3月期 第2四半期決算を取りまとめました。詳細は「平成26年3月期 第2四半期決算短信」をご参照ください。

1.平成26年3月期 第2四半期の連結経営成績・連結財政状態
(1)概況
・当第2四半期のわが国経済は、個人消費や設備投資に持ち直しの動きが見られる中で、景気は緩やかに回復しつつあります。また、先行きについては、海外景気の下振れによる景気下押しリスクはあるものの、景気回復の動きが確かなものとなることが期待されています。
・このような経済情勢の下、各セグメントで増収となり売上高は過去最高となりましたが、航空事業を中心に費用が増加し、営業利益、経常利益、四半期純利益は前年同期を下回りました。
・航空事業においては、ボーイング787型機が6月より定期便運航を再開しましたが、運航停止の影響で、路線の拡張計画および一部の路線への機材展開に遅れが生じました。また、事業規模の拡大に伴う費用増に加え、費用の約4分の1を占める燃油費が円安影響により前年同期比で約25%増加しました。
・「2013−15年度 ANAグループ中期経営戦略」に掲げたグループ経営ビジョン「世界のリーディングエアライングループ」の実現を目指し、コスト構造改革を継続し、収益性の向上に努めます。また、新たな成長領域の拡大に向けたマルチブランド戦略の推進と、アジアを中心とした戦略的投資による航空関連ビジネス等の多角化戦略を、着実に遂行していきます。
 これらの結果、第2四半期の連結経営成績は売上高が7,976億円となりましたが、営業利益は433億円、経常利益は318億円、四半期純利益は200億円となりました。

(2)航空事業
①国内線旅客
・堅調なビジネス需要とプレジャー需要を着実に取り込んだ結果、旅客数、収入ともに前年同期を上回りました。
・羽田空港の発着枠の増枠を受けて、サマーダイヤから一部国内線の増便および石垣線の運航を再開したことに加え、秋田=札幌線、成田=広島線を新規に開設し、長崎・熊本=沖縄線を再開する等、ネットワークの充実によるお客様の利便性向上に努めました。また、7月以降、沖縄路線を中心に増便を行う等、需要への対応を柔軟に行いました。
・新運賃「旅割60」「旅割21」の発売や、「特割」「旅割」各種運賃の予約・購入期間を最大6ヶ月先まで拡大した他、旧盆期間に「旅割45」の設定期間を拡大し、需要喚起をはかりました。
・サービス面では、7月より国内線機内で電子マネー「楽天Edy」をご利用いただけるようにした他、8月より広島空港と岩国錦帯橋空港発着の航空券を相互利用できるようにするなど、お客様の利便性向上をはかりました。
 結果として、国内線旅客収入は12億円の増収(前年同期比0.4%増)となりました。

②国際線旅客
・訪日促進運賃の設定・販売強化により、拡大する訪日需要の取り込みに努めたものの、中国線における日本発プレジャー需要減退の影響等により、旅客数は前年同期を下回りました。一方で、ビジネス需要は堅調に推移し、収入は前年同期を上回りました。
・7月より成田=サンノゼ線をデイリー運航に、9月からは成田=シカゴ線を1日2便に増便し、北米線ネットワークの拡充をはかり、拡大する北米=アジア間の渡航需要を取り込みました。
・「ビジ割サマースペシャル」、「エコ割サマースペシャル」等の各種割引運賃を日本発全方面に設定し、需要喚起に努めました。
・サービス面では、9月よりファーストクラス・ビジネスクラスを中心とした機内食サービスの刷新を行った他、「ANA機内食総選挙」によりお客様の声を反映して2013年12月以降のエコノミークラス機内食(日本発)の一部を決定する等、競争力を強化しました。
 結果として、国際線旅客収入は167億円の増収(前年同期比9.3%増)となりました。

③貨物
・国内線貨物は、一部貨物の陸送シフトや生鮮品の不作により航空需要が伸び悩む中、競合他社との競争激化等により単価が下落し、輸送重量、収入ともに前年同期を下回りました。
・国際線貨物は、中国・アジア発北米向けの需要が堅調に推移したことや、沖縄ハブを活用しアジア域内貨物を積極的に取り込んだ結果、輸送重量、収入ともに前年同期を上回りました。
・7月より成田=沖縄線において他社機材を用いたチャーター運航を開始し、捻出した自社機材を活用して8月より成田−中部−沖縄線を新設した他、関西=台北線を再開いたしました。
 結果として、国内線貨物収入は5億円の減収(前年同期比3.6%減)、国際線貨物収入は76億円の増収(前年同期比18.6%増)となりました。

④その他
・整備受託収入、エアアジア・ジャパン(株)等の収入を含んだ航空事業におけるその他の収入は、869億円(前年同期比18.3%増)となりました。
・エアアジア・ジャパン(株)の当第2四半期における輸送実績は、国内線で旅客数は344千人、座席キロは553,287千席キロ、旅客キロは367,779千人キロ、利用率は66.5%、国際線で旅客数は140千人、座席キロは284,613千席キロ、旅客キロは187,055千人キロ、利用率は65.7%となりました。なお、エアアジア・ジャパン(株)については、当社とAirAsia Berhadとの共同事業を6月末に解消し、当社100%子会社としました。11月1日より商号を「バニラ・エア(株)」に変更し、12月20日より成田空港を拠点として運航を開始いたします。
(3)航空関連事業・旅行事業・商社事業・その他
・航空関連事業においては、空港地上支援業務の受託増や(株)OCSの売上増、4月より営業を開始したANAエアポートサービス(株)の収入の計上等により、当第2四半期の売上高は930億円(前年同期比6.4%増)、営業利益は37億円(前年同期比21.8%増)となりました。
・旅行事業においては、国内旅行では東京ディズニーリゾート等を目的とした関東方面や新石垣空港開港による旅行需要が好調に推移し、海外旅行では中国・東アジア方面への需要の減退が継続したものの訪日旅行の取扱人数が過去最高となった他、「ANAワンダーアース」が「ツアーグランプリ2013」において「観光庁長官賞」を受賞しました。結果として、当第2四半期の売上高は前年同期を上回り907億円(前年同期比7.6%増)となりましたが、海外旅行商品の原価上昇による費用増等により、営業利益は27億円(前年同期比6.9%減)となりました。
・商社事業においては、空港物販店、空港免税店での売上が堅調に推移したこと等により、当第2四半期の売上高は538億円(前年同期比9.3%増)、営業利益は18億円(前年同期比27.1%増)となりました。
・その他については、ビルメンテナンス事業等が好調に推移し、当第2四半期の売上高は142億円(前年同期比2.4%増)、営業利益は4億円(前年同期比11.4%減)となりました。
(4)連結財政状態

(5)連結キャッシュ・フロー

2.平成26年3月期の見通し

・上半期の売上高は前年同期と比べ444億円増加しましたが、国内線は他航空会社および他地上交通機関との競争激化により単価が下落していること、国際線はボーイング787の運航停止影響等により路線の拡張計画および機材展開が遅れた他、中国路線における日本発プレジャー需要の回復が遅れていること等により、今後更なる増収策を展開するものの、通期の売上高は当初予想より300億円程度減少する見通しです。
・一方で、下半期以降も円安傾向が継続する前提で燃油費および外貨建て費用の増加を見込む必要があり、コスト構造改革の推進に加えて需給適合による運航費用削減および管理可能費の執行抑制等の収支改善策を強化いたしますが、通期の費用は当初予想より200億円程度増加する見通しです。
・結果、当初予想と比べて営業利益、経常利益ともに約500億円の減益を見込まざるを得ず、業績予想を下記のとおり変更いたします。
・また、期初の段階で4円としておりました配当予想につきましては、当初予想と比べて当期純利益が大きく減少する見通しとなったことから、1株あたり3円の配当予想に変更させていただきます。

以上

添付資料:

平成26年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

(印刷をされる方はこちらをご利用ください)

平成26年3月期 第2四半期決算および通期業績予想について

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