「空のあんしん」を地上へ――
空港の駐機場不足を解決する、
ANAファシリティーズの新たな挑戦

2026 / 09 / 25
サービス・商品

日本国内において、ビジネスジェットの駐機場不足が課題となっています。ANAファシリティーズ株式会社(以下 ANAファシリティーズ)では、関西国際空港や仙台空港にある格納庫の空きスペースを有効活用し、駐機スペースとして提供する「ビジネスジェット格納庫事業」を新たに展開しています。本事業では、関西国際空港におけるPeach Aviation株式会社、仙台空港における株式会社ジャムコとの連携により、お客さまの活動拠点の選択肢を広げています。

マニュアルも前例もない状態から事業を立ち上げ、運航支援会社へのアプローチから、上記2社やグランドハンドリング会社との受入れ調整、さらには海外顧客向けのポータルサイト構築まで ー。専門知識を一から培いながら、手探りで業界の利便性向上とインフラ課題の解決に挑む事業担当者にお話を聞きました。

▼インタビューにご協力いただいたおふたり

田村 駿弥さん(写真右 / ANAファシリティーズ アセットソリューション部 ソリューション営業課 ) 2022年新卒入社。3年間の個人向け不動産売買仲介経験を経て、2025年4月より本事業のメイン担当に抜擢。

ウィリアムズ 晴香さん(写真左 / ANAファシリティーズ アセットソリューション部ソリューション営業課 ) 客室乗務員、居住用賃貸営業の経験を経て2025年10月に中途入社。主に営業事務やポータルサイト立ち上げを担当。

◆ 不動産営業から航空業界へ――知見ゼロから始まり試行錯誤

――異職種から未知のビジネスジェット事業へ。最初はどんな気持ちでしたか?

田村さん: 正直、最初は知識ゼロからのスタートで怖さしかありませんでした。ただ、営業に回る時は無理に知ったかぶりをせず、「航空業界は初めてで何もわからないので、教えてください!」と正直に自分の弱みを見せるようにしていました。そうして素直に懐に入っていくことで、業界の皆さんに可愛がっていただき、色々と教えてもらいながら信頼関係を築いていきました。

ウィリアムズさん: 私は客室乗務員と賃貸営業の経験から「航空×不動産」の領域に挑戦したい思いがあり、その思いを入社面接でアピールした結果この部署に配属されました。今、実際に業務をしてみて実感しているのは、ビジネスジェットは急なスケジュール変更や悪天候による突然の受け入れ要請が多く、「いつ依頼が来るのか読めない」という難しさです。

――前職の不動産営業でのノウハウが活きたエピソードはありますか?

田村さん: 関空での長期契約の際、お客様の希望額と提示額の間に大きな乖離があり、交渉が難航したことがありました。そこで不動産売買で培った「仲介手数料や総コストの組み換え」の発想を応用し、利用料と整備費の内訳を再構成して提案したんです。結果として実質的なコスト感を抑えることができ、無事に成約へ繋げることができました。

ウィリアムズさん: 海外の運航会社様が日本の格納庫情報を探せる手段がなかったため、ポータルサイトの立ち上げを担当しました。前職の賃貸営業時代に触れていた一般的な不動産ポータルサイトや物件概要書のレイアウトを参考に、広さや設備概要、写真などを整理し、海外からも直感的に検討・申請できる画面を構築しました。

※海外顧客の利便性を追求して作成されたポータルサイト画面
(左:格納庫ネットワークマップ / 右:駐機イメージと物件スペック)

◆「1人」から「チーム」へ。互いの強みを活かす最強のパートナーシップ

――田村さん1人の体制から、2人体制になって変わったことは?

田村さん: 各業務にかける時間と気持ちのゆとりが劇的に変わりました。1人の時は営業・事務作業・受入れ調整に追われて手が回らない部分があったのですが、ウィリアムズさんが入ってくれて営業活動に集中できるようになりました。「チームで目標を達成しよう」と思えるようになり、モチベーションも一気に上がりました。

ウィリアムズさん: 最初は「これを1人で回していたんですか!?」と驚くほど複雑な業務でした。今は常にお互いコミュニケーションを取りながら進められるので、チームとしての安心感があります。

――お互いに「頼もしい」「ここにはかなわない」と感じる尊敬ポイントは?

田村さん: ウィリアムズさんは、圧倒的なコミュニケーション能力の高さとポジティブさを持っています。営業用の提案資料作成もスピードが早く、こちらの意図を正確に汲み取って見やすい形にしてくれるので全幅の信頼を置いています。

ウィリアムズさん: 田村さんは圧倒的な行動力とリーダーシップがあります。先を見越して社内調整や準備を前もって進めてくださるので、トラブルが発生した時も本当に助けられています。営業だけでなく事務作業のフォローもしてくれるオールラウンダーです。

――日々の業務の中で、最も大切にしているこだわりは?

田村さん: 根底にあるのは、不動産時代から変わらない「顧客第一」の姿勢です。 やり取りがラフになりがちな業界だからこそ、電話後の確認メールや素早いレスポンス、丁寧な言葉遣いを徹底しています。相手にストレスを与えないスピード感と誠実さで、安心感を持っていただけるよう心がけています。

ウィリアムズさん: 「ANAブランドを背負っている」という意識とホスピタリティです。急なスケジュール変更が多い現場ですが、丁寧な手配を通じて「航空機の安全運航の一端を支えている」と実感できた時に強いやりがいを感じます。 顧客対応を通じて「さすがANAさんだね」と言っていただけることに大きな誇りを持っています。

◆関西国際空港・仙台空港の強みと、「遊休スペース」活用から描く未来

――現在運用している「関空」と「仙台」の格納庫の強みや特徴は?

田村さん: 関空は国内トップクラスの規模と24時間運用空港という利便性がセールスポイントです。夜間(20時〜翌6時)はPeach機の日常点検が入るためドア付近の出入り調整が必要なため、事前の手配や柔軟な提案力を意識しています。

ウィリアムズさん: 仙台は整備会社(ジャムコ様)との連携により、「格納庫+整備サービス」を一括提供できる点が強みです。機材貸出や持ち込み整備にも対応し、屋外の専用スポットも自由に使えるため、海外からの給油立ち寄りの場としても活用されています。

――今後、この事業が目指していく将来像を教えてください。

田村さん: 現在は既存格納庫の空き枠調整がメインですが、今後は全国の運用拠点を順次広げていく方針です。単にスペースを貸し出すだけでなく、ビジネスジェット利用客の誘致や、当事業の中で得られた運航支援会社様や整備会社様とのコネクションなどを通じて、地域経済の活性化や雇用創出にも寄与できる事業へと成長させていきたいと考えています。

不動産事業で培ったノウハウと二人体制ならではの連携で、受入れ手配からサイト構築までを手探りで切り拓いてきた田村さんとウィリアムズさん。

ANAファシリティーズでは今後も、既存スペースの有効活用にとどまらず、新たな拠点の開拓やサービスの向上を通じて、ビジネスジェットの課題解決と地域社会への貢献に取り組んでいきます。

ANAファシリティーズ格納庫情報サイト: https://www.anafbj-dc.jp/

~過去のプレスリリース~
ANAファシリティーズがPeachと連携 関西空港でのビジネスジェット格納庫事業を開始
ANAファシリティーズがジャムコと連携 仙台空港でのビジネスジェット格納庫事業を開始