国際線就航40周年特別企画
~進化の舞台裏を支えたキーパーソンに迫る~Vol.6
ANAグループは、おかげさまで2026年3月3日に国際線定期便就航40周年を迎えました。これを記念し、長きにわたり国際線の進化を牽引し、その歴史を支えてきた社員にインタビューを行いました。
第6回となる今回は国際線プロジェクトメンバーとして国際線サービスの礎を築いた大宅さんと、記念すべき初便に乗務した牛島さんに、当時の想いやお客様とのエピソードを聞きました。

大宅 邦子さん
1974年にANAへ入社。客室乗務員(以下、CA)として各地を飛び続ける傍ら、教育訓練部の教官として後輩育成に尽力。国際線定期便就航時には、僅か11名のプロジェクトメンバーの1人として、国際線サービスの礎を築きました。ANAのCAとして初めて65歳定年まで飛び続け、長年にわたり人員の養成と機内サービスの最前線で活躍されました。2019年「選んだ道が一番いい道」を出版。年1〜2回テレビやラジオに出演、大学や出版社での講演活動を通して、CA職で経験したことや学んだことを発信されています。

牛島 留理子さん
1978年にANAへ入社。皇族や首相が搭乗されるVIPチャーター便の乗務を経て、国際線第一期生として、国際線定期便就航初便グアム線やロサンゼルス線に乗務しました。後輩育成や組織マネジメントにも携わり、次世代育成にも貢献しました。ANA退社後は、各企業や官公庁での研修の企画・実施に携わり、2024年「一流の聴き方〜Beingとして聴く〜」を出版。2010年にNPO法人を立ち上げ、長年学んだ心理学をベースに明るい社会づくりに取り組んでいらっしゃいます。
―国際線定期便のスタート。当時はどのような雰囲気だったのですか?
大宅: 私は教育訓練部の教官を務めていた時にプロジェクトに参加しましたが、当時はまさに「ゼロからの手作り」でした。キャセイ航空で訓練を受け、それをANA流に落とし込んだサービスプログラムを一から考える毎日。責任の重さを感じていましたが、それ以上に「自分たちの手でANAを世界へ広げるんだ」という期待感が大きかったです。
牛島: 初便当日は、ゲートでは華やかなセレモニーが行われていましたが、機内は物品チェックでバタバタ(笑)。でも、機長が「いつも通りいきましょう」と満面の笑みで声をかけてくださって。緊張の中にも、「いよいよ始まるんだ!」という高揚感に包まれていました。お客様からの「おめでとう」というお声かけにも胸が熱くなりました。

―「初めて」ゆえの苦労や、今だから笑えるエピソードはありますか?
大宅: ANAが国内線で培ってきたものが世界に通用するのかという不安があり、当時は手探りの状態でした。そんな中、白い手袋に帽子というスタイルで、お客様を機内にお出迎えした際、外国籍のお客様から「礼儀が正しく心地が良い。素晴らしい!」とのお声をいただき、ANAが培ってきたやり方に自信を持つことができました。
フライトの責任者としては、全体の品質を一定に保つのが大変でしたね。初期のロサンゼルス便では、全員が不慣れでしたので、サービスに時間がかかることも…。CAがいきいきと乗務することがお客様の快適な空の旅につながると考えていたので、CAのモチベーションを維持するために個々人の様子をよく見て働きかけることを心掛けていました。
牛島: 初めての3クラスのサービスではサービス内容が多岐に渡り、食材やワインの産地まで専門知識が求められ、シェフから必死に学ぶ日々でした。ロサンゼルスの初便では、初めてのフルコースサービスに時間がかかってしまい…申し訳ない気持ちでいっぱいだったのですが、お客様が本当に温かく見守ってくださったんです。3ヶ月後に偶然同じお客様にお会いした時、「ワインボトルを持つ手が震えなくなったね」と声をかけていただきました。その時、私たちは本当にお客様に育てていただいているんだなと、胸が熱くなりました。

―時代の変化があっても変わってはならないことは何だと思われますか。
大宅: デジタル化が進む中でも、最後に人の心を動かすのは「人の手によるサービス」だと信じています。以前、国際線で個人モニターから機内食を注文できるサービスを導入したことがありました。搭載数を上回るオーダーが入った時、モニターにはただ「売り切れ」と表示されてしまいます。もしCAがオーダーを承っていれば、他のおすすめをご提案するなど、調整ができたかもしれません。システムだけでは、そこにある人の温かみが消えてしまいます。こうした失敗を踏まえて、より良いサービスを目指してきました。業務の効率化が進む中でも、人の手を介した方が良いサービスの見極めは求められていると思います。
牛島: 私は「ANA魂」と呼んでいるのですが、仲間を大切にし、一致団結して一つの目標に向かうチーム力こそがANAの強みだと思っています。この絆があるからこそ、社員みんながANAを好きでいられるのだと思います。

―これからのANAグループを担う後輩たちへ、メッセージをお願いします。
大宅: お客様がANAを利用してくださっていること。そのことへの感謝を、全社員が常に胸に刻んでいて欲しいと願っています。SKYTRAX社による「World Airline Star Rating」5つ星を13年連続でいただけているのは、一便一便、一人ひとりのお客様に対する「一期一会」の積み重ねの結果です。この評価に甘んじることなく、常に謙虚な気持ちで、自身の業務に誠実に取り組んでいってください。そして時代の変化と共に改善点を見出し変化しながら進化していく、その「挑戦する心」は常に持ち続けてほしいと思います。
牛島: 私たちの挑戦は、成田周辺地域の皆さんの支えがあったからこそ成し遂げられたものです。地域の方々が応援してくださり、温かく見守ってくださったからこそ路線を拡大していくことができたと思います。「あんしん、あったか、あかるく元気」という基本を大切に、仲間とお客様を大切にしながらこれからも挑戦し続けてください。私は退職した今でも、ずっとANAの大ファンなんです(笑)。皆さんも、自分の会社を大好きでいてくださいね。これからもずっと応援しています!

ANAグループはこれからも、お客様への深い感謝を胸に刻み、国際線40年の歴史で培った安全と信頼を礎に、世界と日本を力強く結び続けます。
次回の国際線就航40周年記念インタビューも、どうぞお楽しみに!
▼国際線就航40周年特設サイト
https://www.ana.co.jp/group/40th-anniversary/
これまでのANAグループ国際線就航40年の歩み、アーカイブ写真や国際線に携わってきたANAグループ社員の想いをインタビュー記事として掲載しています。
ぜひご覧ください。