APEX GLOBAL EXPO 2025 ご報告 Part1
世界最高峰のサービスは、こうして生まれた。
APEX「WORLD CLASS」・APEX/IFSA Awards部門賞受賞を導く、お客様に寄り添う“人”の力

2025 / 12 / 02
サービス・商品

APEXでの受賞は、世界最高品質が認められた証

 2025年9月9日(火)から3日間、アメリカ西海岸ロングビーチのConvention & Entertainment Centerにて、航空業界の最新技術とサービスを紹介する世界最大級の展示会であるAPEX(※1) GLOBAL EXPOが開催されました。同時に開催された授賞式ではANAグループの世界最高品質のサービスが認定され、「WORLD CLASS」を2年連続で受賞しました。
 更に、IFSA(※2)と共同で行うAPEX/IFSA Awardsにおいて、卓越した搭乗体験と革新性が認められ、部門賞「Innovation Award for Best Cabin 2026」を初めて受賞。また優れた食の体験価値が称賛され、「Best Inflight Food or Beverage 2026」のファイナリストにもノミネートされました。

出典:APEX Facebook

お客様体験価値向上への熱い想い:「WORLD CLASS」を支える4つの評価軸での挑戦

<ANA CX推進室CX戦略部 杉本夏美さん>

 「WORLD CLASS」は「安全・安心とウェルビーイング」「サステナビリティ」「サービス品質」「機内食・飲料」の4つの評価項目において、専門家による搭乗監査とお客様からの評価をもとに、世界最高水準の航空会社を認定するものです。
 「ワクワクで満たされる世界を」——。グループ経営ビジョン(※3)のもと、多くの部署と社員が一丸となり、お客様体験価値向上のため日々奮闘しています。今回はCX戦略部の杉本が、その裏側にある熱い想いや挑戦を紐解くため、4つの評価項目に基づき、4名の社員にお話を伺いました。

1. SAFETY & WELL-BEING(安全・安心とウェルビーイング)

 「お客様のウェルビーイング(健康・快適性)への配慮」として、お客様のニーズに目を配る細やかなサポートや、フライトを通じて化粧室を含めた機内の清潔さを保つことなど、客室乗務員の心遣いの行き届いた対応が高く評価されました。

  • ・客室センター客室訓練部訓練企画課 永松さんから報告

<左:ANA 客室センター客室訓練部 永松 佑莉さん>
<右:客室訓練部訓練企画課サービスチーム>

Q:客室乗務員の「気づき」と「判断力」を育む教育の「核」とは?

 私が担当する新入訓練のサービス教育は、安全を基盤に「マインド醸成」と「ナイストライ」を大切にしています。教育では観察力と洞察力を養い、常にお客様の視点で考え、判断できるサービスマインドの醸成と、その実践を重視しています。お客様が言葉にされない真のニーズに気づき、最適なアプローチへと繋げる力を育みます。
 判断に迷い躊躇してしまうことも少なくありませんが、お客様を想う気持ちから生まれた行動と挑戦しようとした姿勢を尊重し、評価しています。「ナイストライ」を重ねることが、思考やアプローチの幅を広げ、お客様一人ひとりのニーズに寄り沿った対応力、さらには質の高いおもてなしに繋がるものと確信しています。

Q:変化するお客様のニーズに柔軟に対応できる人財を育成するための取り組みは?

 画一的なサービスから脱却するため、訓練生一人ひとりの多様性を尊重し、実践的な学びを通じて、マニュアルを超えた「考える力」を育んでいます。カリキュラム構成や教案に多様な教育手法を組み込み、現場課題に応じてタイムリーに改訂するなど、常にアップデートを重ねています。
 また、DXの活用で学習効果を最大化し、生まれた時間をお客様への心遣いや共感といった「人にしかできない価値の追求」に充てます。これにより、ホスピタリティを高め、多様なニーズに柔軟に応え、Well-beingを創造できる人財を育てて行きたいと考えております。

2. SUSTAINABILITY(サステナビリティ)

 「ANA Future Promise」というスローガン(※4)のもと、機内における紙資源の電子化、機内食の事前予約サービス、そして機内サービス用品を環境配慮型素材に変更するなど、多岐にわたる具体的な軽量化、デジタル化、プラスチック削減等の取り組みを実践し、持続可能性へのコミットメントを明確に示したことが評価されました。

  • ・CX推進室CX戦略部サービス基盤チームESG担当 根本さんから報告

<左:ANA CX推進室CX戦略部 根本 由里子さん>
<右:CX推進室CX戦略部サービス基盤チームESG担当>

Q:部署間の調整役として取り組みを推進する中での難しさとは?

 私の所属するCX戦略部では、2021年からESG推進を担当するチームが発足しました。ANA CX(お客様体験価値)を向上させる取り組みの1つとしてESGを捉え、お客様にANAグループの取り組みをどのようにお伝えし、ご理解・ご協力をいただけるのかということが大きな課題でした。
 ANAグループが目指す環境に関する中長期目標を達成するためには、関係部署の業務変更や追加作業が発生するため、関係各部が目標に向かって想いを一つにしていくことの難しさもありました。

Q:CX戦略部がサステナビリティを担う意義とは?

 環境への負荷を低減するための施策のなかには、社内の手順変更や、お客様にご不便をおかけしてしまう要因が含まれることもあります。
 目標達成のためだけに突き進むのではなく、お客様がどうお感じになるかにこだわり、どうすればお客様体験価値を高めていけるのかを考え、施策を展開していくのは、CX戦略部ならではの視点であり、それが私たちがサステナビリティを担う意義だと思っています。

3. SERVICE-GUEST EXPERIENCE(サービス品質)

 ANAのサービスにおける最大のハイライトの一つは客室乗務員であり、傑出した行動基準、エンゲージメント、お客様に寄り添いニーズを察知する能力を発揮し、フライト中は常に温かく、思いやりがあり、きめ細やかなサービスが提供されたことが評価されました。

  • ・客室乗務員 松本さんから報告

<左:右側がANA客室センター客室乗務一部 松本 伸子さん>
<右:松本さんと共にフランクフルト便をご担当されたクルー>

Q:チーム全体で質の高いホスピタリティを実現するにあたって大切なことは?

 お客様の心に刻まれる「特別な瞬間」は、クルー全員が互いを尊重し、最高のパフォーマンスを発揮することで生まれる「チーム力」によって実現すると思います。
 私はチーフパーサーという立場で、国籍や多様性を尊重するチームマネジメントを実践することを心がけています。フライトを作り上げるのは毎便違うメンバーだからこそ、経験年数に関わらず気づきや提案を発信出来る雰囲気を作り、知恵を結集してサービスに活かしていきます。
 ANAの客室乗務員の強みは、まさに「ANAチームスピリット」です。「あんしん、あったか、あかるく元気︕」というスピリットをクルー一人ひとりが胸に、「一期一会」であるお客様に心を込めて届けること。これこそが、チーム全体で質の高いホスピタリティを実現する鍵であると感じています。これからも、「チームANA」として、お客様の記憶に残る旅をお届けして参ります。

Q:多様化するお客様のニーズに対応するため、客室乗務員としての新たな挑戦は?

 「デジタル技術と客室乗務員の機内サービスの融合」が今後はより不可欠になり、今以上に挑戦していきたいと感じています。予約や搭乗手続きのデジタル化が進み、お客様のニーズが多様化・パーソナル化する中で、お客様と直接かつ長時間接する客室乗務員は極めて重要な役割を担っています。
 今まで以上に様々なツールを活用してデータを分析し、お客様一人ひとりのご希望に沿ったサービスの提供と、心のこもった日本らしい機内でのおもてなしの質を高める事で、「ANAで良かった」と思って頂けるような、より高品質なサービスに繋げていけると信じています。

4. F&B EXECUTION(機内食・飲料)

 和食のプレゼンテーションは、高い品質と細部へのこだわりを反映しており、「これまでに経験した中で最高の機内食」と評価されました。また、植物由来の原料で作られた「ANAオリジナルラーメン」など多様な食習慣を持つお客様に安心してお楽しみいただけるメニューも提供しており、持続可能性と多様性への配慮が称賛されました。

  • ・ANA和食料理長 森さんから報告

<左:(株)ANAケータリングサービス 森 誠剛さん>
<右:和食のデモンストレーションをロサンゼルス(米国)にて実施しました>

Q:「最高峰の機内食」と評された和食での“こだわり”は?

 私たちが機内食の調理で大切にしているのは、和食のベースとなる「出汁(だし)」です。大量調理であっても決して手を抜かず、昆布から丁寧に煮出した後、鰹節を加えて常に質の高い出汁を引くことを徹底しています。
 上空では味覚が鈍ることが科学的に証明されていますが、私たちは、安易に調味料を増やして濃い味付けにすることなく、この濃厚な出汁をベースにしっかりと下味を付けることで、機内でもメリハリのある、風味豊かな味を引き出すことができると考えています。
 例えば、お浸し一つをとっても、美味しさを追求するために手間を惜しみません。一度地洗いしてから再度お出汁に浸け直すという「ひと手間」を加えることで、味が確実に具材にのり、その味わいは格段に深まります。
 私たちの責務は、奇をてらうことなく、日本本来の和食の伝統と誠実な調理の姿勢をそのままお客様にお届けすることだと考えております。

Q: 最近の和食メニューにおける「食の体験」の魅力は?

 「能登地方を少しでも応援したい」という強い想いから、2024年12月より能登産の魚を国際線機内食メニューへ積極的に採用しています。
 特に12月から提供するファーストクラスの和食メニューでは、2025年から富山の海老亭別館様とのコラボレーションにも取り組んでおり、能登から直接仕入れたメジマグロ、さごし(鰆の幼魚)、鰤など、能登の豊かな海で育まれた新鮮な魚介を食材として使用しています。
 生産者の方々に、我々ができる最大の応援として、今後もこの取り組みを継続するとともに、国際線の舞台を通じて、能登地方の食の魅力と復興への活力を発信してまいります。

「人」の力を結集し、世界最高品質の空の旅へ

 今回の受賞の裏側には、様々な部署の社員一人ひとりの情熱とお客様への想いがありました。ANAは、これからも「人」の力を結集し、世界中のお客様に愛され、選ばれ続けるエアライングループを目指して日々邁進してまいります。

▼ プレスリリースはこちら
APEX 最高評価「WORLD CLASS」2年連続受賞

▼ 部門賞を受賞したTHE Room FXに関するLive ANA Group はこちら
最上級のくつろぎを、さらなる快適さと洗練で新国際線ビジネスクラスシート「THE Room FX」発表~ボーイング787-9型機に2026年度より順次導入

▼ ファイナリストにノミネートされた植物由来の原料で作られた「ANAオリジナルラーメン」の開発秘話に関するYouTubeはこちら
【食べないと損?!】国際線ファースト・ビジネスクラスで提供のラーメンが新しくなった!

※1: APEX(Airline Passenger Experience Association): 航空会社の乗客体験向上を目的とした北米を拠点とする世界的な非営利団体。世界の航空会社、空港、航空関連サプライヤーが参加。専門家による審査や、航空機を利用する乗客からの評価に基づいて、優れたサービスを提供する航空会社を認定する「APEXアワード」を主催しており、特に「APEX WORLD CLASS™」や「APEX Five Star™」などは、航空会社のサービス品質を示す重要な指標となっている。

※2: IFSA(International Flight Services Association): 航空会社、ケータリング会社、サプライヤー、関連企業のネットワーク。APEXと密接に連携しており、協力して航空旅行における旅客体験の向上を目指している。

※3:ANAグループ経営ビジョンの詳細はこちら
ANA新経営ビジョン「ワクワクで満たされる世界を」 | ANAグループについて

※4:ANA Future Promiseの詳細はこちら
ANA Future Promise

Part 2 の記事はこちら
https://www.anahd.co.jp/ana_news/2025/12/01/20251201-2.html