
ANA整備士が石垣島の母校で「海洋漂着ごみを考える」
特別授業を開催しました!
ANAは2025年3月6日、石垣小学校で、海洋漂着ごみ問題について一緒に考える特別授業を開催しました。講師は同校出身で、ANAの整備部門に勤める松原 英孝さんです。

松原さんは生まれ育った石垣島に帰省した際、「海洋漂着ごみ問題」に課題を感じ、海洋ごみについての調査や、全国各地のごみ拾い活動への参加を開始しました。今年度、ANAグループ社内新規事業提案制度を通じて「海洋漂着ごみアップサイクル製品化事業」を提案し、採択されています。
特別授業では、小学5年生約60名を対象に、以下の内容で行いました。
1.ANAのお仕事紹介
2.海洋漂着ごみの現状
3.海洋漂着ごみ問題を考えるオリジナルゲーム
4.自分ごと化と気づきの共有
ANAのお仕事紹介では、ANAの整備士のお仕事のほか、石垣空港のグランドスタッフから、空港部門のお仕事もクイズ形式で紹介しました。

海洋ごみの講義では、「石垣島に漂着するごみは海外のものが多いが、日本の町から出たごみは海流に乗って太平洋ゴミベルトに流れ着く」「自分たちの出したごみは見えていないが、海にはたくさんのごみがある。一緒に海洋ごみについて考える仲間になってほしい」と伝えました。

講義の後は、松原さんが作ったゲームで、海洋ごみが出る原因や海洋汚染を減らす対策について確認しました。
参加した小学5年生の皆さんからは、「地域の清掃活動に参加する」「使い捨てプラスチックを減らす工夫を考えたい」「海洋プラスチックを活用したグッズが見たい」など様々な意見が出ました。
■担当者の想い(松原さんコメント)
約2年前、私が生まれ育った石垣島へ帰省し、幼少期に祖父と散歩をしていた海岸を訪れた際、増えていた海洋漂着ごみに衝撃を受けました。それがCO2と同様に、人類の生活を豊かにする活動がもたらしている課題であると気付いたことが、海洋ごみへの関心と行動のきっかけでした。最初は、自宅から最も近い海岸(幕張エリア)でのごみ拾いから始めました。しかし、なぜ海洋ごみがこんなに増えたのかという疑問から、図書館で関連書籍を読み、旅行先の海岸(石垣島、京丹後、函館、茨城、宮崎など)で現地調査を行い、現地の人々との会話を重ねました。その結果、「海に流れてしまったごみを全て回収するのは困難だが、これから流れ出るごみは一人ひとりの小さな行動で防げるのではないか」という仮説を立て、今回の特別授業を企画しました。
特別授業を開催するにあたり、昔の海の状況が気になりました。幼いころの私の記憶では、石垣島の海はとても綺麗なイメージがありましたが、実際はどうであったのかを確認するため、父が撮りためていた家族の写真やビデオ映像を見直しました。その中には、約35年前(ANAが石垣へ就航した頃)に撮られた映像で、ごみが全くない美しい海辺の風景がありました。「私が見てきた景色はこの美しい海だった。この状態に戻せるようにしたい!!」という想いを再確認しました。


特別授業は、ANAあきんど(株)石垣八重山支店や、ANA沖縄空港(株)八重山事業部の皆様のサポートのおかげで、大成功に終えることができました。
今後は、ANAグループ社内新規事業提案制度で採択いただいた「海洋漂着ごみアップサイクル製品化事業」をカタチにする活動を加速させ、ANAグループ内の仲間を増やしながら、他の地域への展開もしていきたいと考えています。