整備士が「お見送り」でお客様へ感謝とワクワクをお届け! ~ANAラインメンテナンステクニクス羽田整備部の「お見送り」企画~

2025 / 02 / 10
その他

この年末年始、羽田空港では特別な光景が広がっていました。10名以上の整備士たちが出発する飛行機に向かって手づくりの横断幕を掲げて、笑顔で手を振っている姿です。
発案者はANAラインメンテナンステクニクス羽田整備部で働く若手整備士。
準備に奔走した発案者とその仲間の熱い思いに迫ります。

お話を伺った人

写真右:栗原 甚太郎(くりはら じんたろう)さん
2013年にANAに総合職技術職として入社。
主に格納庫整備を担うドッグ部門や電装整備に携わったのち、現在の職場であるANAラインメンテナンステクニクス羽田整備部へ所属。
今回のお見送り企画の発案者。

写真左:湯田坂 好美(ゆださか このみ)さん
整備専門学校を卒業後、2019年にANAラインメンテナンステクニクスに入社。
2021年に国家資格である一等航空整備士の資格を取得し、現在では若手の訓練担当としても活躍中。

Q 今回の取り組みのきっかけについて教えてください

栗原さん:
初めて飛行機に乗った中学一年生のとき、ANAの整備士が見送ってくれたことを鮮明に覚えています。手を振っている姿に憧れて、いつか自分もそうなりたい、と整備士になりました。
ANAグループでは「ワクワクで満たされる世界を」という経営ビジョンを掲げているのですが、自分たちもお客様もワクワクできる何かを実現できないか…と模索していたときに、上司の後押しもあり、お見送り企画を提案しました。

「今回の企画を通して、お客様・他部署の社員など、様々なつながりが広がりました!」と語る栗原さん。

湯田坂さん:
実は私も、高校生の時に修学旅行で飛行機に乗り、整備士やグランドハンドリングの方々に手を振ってもらって感動した経験から、整備士を目指しました。ですので、今回の栗原さんからの提案をうかがって、ぜひ私も関わりたい、と思って一緒に準備してきました。

Q お見送り企画を準備するうえで苦労したことはどんな点ですか

湯田坂さん:
私は主に横断幕の作成に携わりました。準備期間は1か月足らず。これまでデザインに関わった経験はゼロです(笑)。とにもかくにも発案者の想いをしっかり汲み取り、デザインに落とし込もうというところからスタート。いくつかデザイン候補をつくって、課員にアンケートを実施して最終的なデザインを決定しました。
ポイントは、「ワクワクを文字や経営ビジョンロゴでしっかりと表現したこと」と「実際に手をふる整備士の写真」です!

「整備は楽しい。ずっと続けたい仕事です。」と笑顔で語る湯田坂さん。

栗原さん:
より多くのお客様に喜んでいただけるようにと、対象便や実施時期の選定も工夫しました。実は「お見送り企画」は夏休み期間の実施が初回だったのですが、お客様だけでなく参加した社員からも好評だったので冬休み期間にも実施することとなりました。
ノウハウもない私たちの初めてのチャレンジだったので、清水さんはじめ職場の皆さんにたくさんサポートをいただきながら、準備を進めました。

清水さん(お二人をはじめとした準備メンバーのサポートを担当):
整備士のお見送り企画といっても、実施する上では空港への許可取りはもちろん、当該便の乗務員や旅客スタッフへの周知など様々な調整が必要となります。栗原さん・湯田坂さんの熱意とキラキラしたまなざしから、本当にこの企画を実現したいんだというひたむきな想いを感じ、実はギリギリだった調整ですが根負けしてサポートさせていただきました(笑)!

お二人をはじめとした準備メンバーのサポートを担当した清水健一さん。
この日のインタビューでもあたたかくお二人をサポート!

Q イベント当日の様子や感想を教えてください

栗原さん:
多くのお客様が手を振り返してくださり、嬉しかったですね。「このようなサービスは初めて見ましたが、とてもいいですね」と機内で客室乗務員に感想をお伝えいただいたお客様や、SNSに手を振る私たちの写真とともに「羽田の皆さんありがとう」とコメント投稿してくださる方もいらっしゃり、お客様とつながることができた気がしてとても感激しました。
実際にお見送りに参加した社員からは、「ぜひまたやりたい」「自分たちのモチベーションにもつながった」との声があがっています。この企画を実行できて、本当によかったなと感じています。

実際のお見送りの様子

湯田坂さん:
お客様に喜んでいただきたいと思って始めた企画でしたが、逆に自分たちの方がお客様から元気をいただき、仕事のやりがいを改めて気づかせていただく機会を頂戴しました。
私たちは飛行機を整備するのが仕事で、飛行機に向き合う時間がほとんどですが、その先には大切なお客様の笑顔があります。今回のお見送り企画でお客様の笑顔に直接触れることができ、「この飛行機に乗るお客様のためにも、もっと心を込めて頑張りたい」という気持ちが今まで以上に湧きあがっています!

これからもANAグループは、「ワクワクで満たされる世界」を目指して、空からはじまる多様なつながりを創りつづけます。