世界へ羽ばたけ!ANAの翼
~トビタテ!留学JAPAN~
高校生・大学生向け「新・日本代表プログラム」

2024 / 11 / 18
その他

官民協働海外留学支援制度の「トビタテ!留学JAPAN」をご存じですか?

文部科学省が推進するこのプログラムは、高校生、大学生を対象とした、民間寄附100%原資の給付型留学奨学金制度です。
留学生たちは、「どこへ行き何をするのか」自ら計画を立て、インターンやボランティア、研究に取り組み、異文化交流や実践活動を通じて自己成長を図ります。

ANAグループは、「トビタテ!留学JAPAN」を支援し、グローバル人財の育成に協力しています。
今回は、ANAグループの多様な人財の中から、4名の「トビタテ!留学JAPAN」経験者に当時の体験談をお話しいただきました。
(※以下、トビタテと表記)

お話を伺った皆さん

前田 貴之さん(留学先:アメリカ合衆国 イリノイ州アーバナ・シャンペーン)
現所属:ANA Cargo グローバルセールス部 グローバルセールス企画課
国際貨物部門で、海外貨物統括等や委託先と日々英語を通じて業務を実施している。

留学中、試合前の大学バスケットボール部の選手と(前田さんは左)

寺島 圭希さん(留学先:カナダ カルガリー)
現所属:ANAホールディングス 未来創造室 デジタル・デザインラボ
ANAグループ内の新規事業提案制度で「クラウドシーディングによる人工降雨サービス」を進めている。ANAグループで培ってきた航空機の運航、気象のノウハウを活かし、渇水地域への水資源提供や集中豪雨による水害低減を目指している。

NEDO*ピッチ大会での発表
* 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(ディープテック分野での人材発掘・起業家育成事業)

植田 文さん(留学先:インドネシア サラティガ)
現所属:ANA ネットワーク部 ダイヤ編成チーム
約110の路線数があるANA国内線のネットワークの編成、運航スケジュール作成や調整を行っている。現役の客室乗務員であり、数ヶ月毎にフライトもしている。

左:複数のパソコン画面上で複雑な飛行機の運航スケジュールを調整する
右:フライトの時の植田さん

石井 肇さん(留学先:アメリカ合衆国 コロラド州ゴールデン)
現所属:ANAウイングス 運航部 査察訓練課付
パイロット訓練生として、事業用操縦士・計器飛行証明の資格を取得するために大分空港で日々訓練に励んでいる。

Navigation訓練で種子島空港へ行った際

Q. 留学先での思い出を教えて下さい。

(前田さん):アメリカのスポーツビジネスを勉強したくて、イリノイ州アーバナ・シャンペーンという土地を選びました。大学では、スポーツマネジメント、マーケティングなどスポーツに関する学科を履修していました。クラスメートにはアメフト、バスケ、野球、ホッケーと言った多くのスポーツ選手が在籍し、特に印象的だったのは、後にNFL*にドラフトされた友人との思い出でした。ワークショップでジョークを言ったり、気さくな性格で周囲を盛り上げていた彼は、現在大活躍中の一流プロアスリートとなり「しまった!もっとよく話しておけば良かったなあ」と(笑)。このような経験や出会いは、アメリカ留学ならではの醍醐味かもしれません。
*NFL(National Football League) アメリカのプロフットボールリーグ

イリノイ大学でのアメフト観戦時

(寺島さん):大学の研究室の提携先であるカルガリー大学で、航空機金属部品の精密加工における振動抑制の研究を行いました。英語でのディスカッションや時間感覚の違いに苦労しつつも、なんとか1本の論文を執筆。研究で扱う電子機器には日本製品が多く、留学を通じて「made in Japan」の質の良さを実感し、学生の身でありながらも誇らしく感じたのを覚えています。
トビタテでは、日本文化のアンバサダーとしても活動します。私は書道文化を伝えるワークショップを開催し、漢字・カタカナ・ひらがなと3種類の日本語があることや、文字を縦に書く文化に、彼らは衝撃を受けていて、文化の違いを再認識しました。

現地の中学校の先生に書道のワークショップを開催

(植田さん):私は、インドネシアの小学校で体育、音楽、図工の授業を担当し、日本の文化を取り入れた教育を行いました。図工では折り紙や書道を教え、体育や音楽の授業では日本の遊びやアニメソングを取り入れました。現地の小学生たちは、特に書道や折り紙に興味を持ち、楽しんで取り組んでいました。この活動を通じて、日本の四季を表現する作品も作成しました。

子供たちによる日本の四季を表現した作品

(石井さん):幼少期から宇宙が好きで、映画「アポロ13」の影響もあり、宇宙飛行士達の訓練地でもあるコロラド州で地質学や鉱山工学を学ぶため、コロラド鉱山大学への留学を決めました。留学中盤に、アポロ15号の司令船パイロットとして月に行ったAlfred Worden氏の特別講演に参加してお話しできた際は感無量でした!
またフィールドワークでは、6000万年前に隆起した変成岩の高地や、川が200万年かけて侵食してできた峡谷を見て、水の侵食スケールの大きさ、地球の歴史の長さに仲間と感動したことが忘れられません。道中、羊の大群に取り囲まれたのも良い思い出です(笑)。

左:フィールドワーク先のBLACK CANYON
右:山で羊の大群に囲まれた時

Q.留学の経験が今の仕事に活かせていると思うことは何ですか?

(前田さん):現在、英語で業務を行い、留学時のコミュニケーションの経験が役立っています。海外統括や委託先のナショナルスタッフと協力しながら増収に取り組んでいますが、シカゴの販売会議に参加した際も、ふとイリノイ大学のマークやグッズに目が留まり、留学時代を思い出したりします。留学時に利用したのもANAの飛行機だったので、縁を感じています。

シカゴ オヘア空港内のイリノイ大学のモニュメント

(寺島さん):「準備が8割」という考え方です。トビタテの応募に始まり、留学中の実験やワークショップまで、緻密な事前計画が良い結果を生みました。また「できない理由より、どうしたらできるか」という考え方も養われ、これらの経験がANA社内の新規事業提案制度への挑戦にもつながりました。

クラウドシーディング実験時の機内

(植田さん):私は、客室乗務職として働きながら、現在はネットワーク部でダイヤ調整業務に従事していますが、「限られた環境下で考え行動する」という思考が共通して役立っています。また、インドネシア便の乗務の際には、英語が通じる状況でもあえてインドネシア語を使用し、お客様との距離を縮め、リラックスした空間を提供できるよう務めています。

(石井さん):人種や文化、宗教などの枠組みを越えてチームで協力した経験が活かされています。留学中の寮生活やグループ実験で得たものは、同期全員でパイロットを目指す現在の基礎訓練での原動力となっています。また留学中の失敗体験を通じ、「失敗が進歩への最も効率的な方法である」と学んだことは、訓練で自分の至らない点に落ち込んだ際にも大きな助けとなっています。

Q.最後にメッセージをお願いします。

(前田さん):社会人になった時に、同じ会社だけでなく多種多様な人財が全国から集まり切磋琢磨できるコミュニティーは宝物であり大きな価値があります!

(寺島さん):トビタテは、経済的なサポートも厚いことに加えて、何より留学で得た経験やそこでの出会い、眺めた景色、耳にした音楽が一生の財産になります。ネットに情報が溢れた今だからこそ、現地でのリアルな経験を積んでほしいです。

(植田さん):異文化と触れ合うことで自分自身も見聞を広められ成長しますし、留学生同士の交流も楽しいですよ!

(石井さん):留学は、未知の世界に踏み出す挑戦の一歩を積み重ねて、人生の目標や自分の独自性の軸を築く最高の手段だと思います。是非トビタテで広い世界を存分に味わってきてください!

ANAは「トビタテ!留学JAPAN」を支援し、これからのグローバル社会で活躍する皆さんを応援します。

「トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム」では、2025年度の募集について告知が始まりました。

▼文部科学省 トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム
https://tobitate-mext.jasso.go.jp/newprogram/

▼文部科学省 公式YouTubeチャンネル 秋元康氏の協力と作詞により留学応援ソングも!
https://tobitate-mext.jasso.go.jp/about/tobitate-channel/