「航空機地上支援機材を知り尽くす整備スペシャリスト
~ANA大阪空港MOTOTOK編~」

2024 / 02 / 09
イノベーション・宇宙

大阪の空の玄関口、伊丹空港。国内線が多数就航しているANAグループの基幹空港のひとつです。
この伊丹空港では、2020年から旅客機を牽引するMOTOTOK社製リモコン式トーバレストラクター(TLTV、以下:MOTOTOK)を導入し、現在は4台が稼働しています。
ANA大阪空港株式会社には、この特別な航空機地上支援機材(通称GSE)を整備するスペシャリスト達が日々奮闘しています。2名の社員に話を聞きました。

<お話をうかがった方>
ANA大阪空港株式会社 グランドサービス部 GSEサポート課

写真左 / 上田尾 拓哉(うえだお たくや)さん:
2019年にANA大阪空港株式会社に入社して以来GSEサポート課に所属。
GSE整備業務だけではなく、不具合時のメーカーへの連絡などの事務仕事も多くこなす。

写真右 / 藤成 剛志(ふじなり つよし)さん:
全日空モーターサービス(株)に入社。2021年4月からANA大阪空港株式会社に出向中。
ハイリフトローダーやプッシュバックタグ車といった航空機周辺で使用するGSEの定期点検や突発不具合への対応など、GSE整備全般が主な業務。

Q GSE整備業務とはどんな業務ですか?

藤成さん:
空港には航空機の周辺で活躍する特殊な車両がたくさんあります。これらを「地上支援機材」、通称GSEと呼ぶのですが、私たちGSEサポート課はGSEの保守点検・整備を行うことが主な業務です。
羽田空港では私の出向元でもある全日空モーターサービス株式会社がGSE整備業務を担っていますが、ここ大阪空港ではGSEサポート課の14名が担当しています!

上田尾さん:
特にMOTOTOKのGSE整備業務については、私たちはプロ中のプロであると自負しています!大阪空港には4台のMOTOTOKがあるのですが、現時点では日本で最も多く保有している空港です。

Q MOTOTOK整備業務について教えてください。

上田尾さん:
MOTOTOKは、ANAグループにおいても使用している空港が4空港しかない特殊なGSEです。導入当初は、誰も扱った経験がなく、その整備はまさに未知の世界。自分たちで問題を特定し、解決策を導き出す必要があり、必死の自己学習でMOTOTOKの構造に関する知識を身に着けました。当時は苦労の連続でしたね。規定は全て英語表記だったことから、辞書ともにらめっこの毎日でした。

「実はMOTOTOKにはWIFIがついていて、PCと接続できます!最先端のGSEです!」
と語る上田尾さん(写真上)

藤成さん:
MOTOTOK以外のGSEは全て機械でのメンテナンスですが、MOTOTOKは「データ」で処理となるため、メンテナンスのプロセスも不具合の原因探求もこれまでとは全く異なります。
現在進行形で取り組んでいる課題は、速度に関する不具合です。様々な原因を想定して、繰り返し整備を行っています。時にドイツのMOTOTOK本社と直接連携を図りながら進めることもあります。不具合の探求を重ね、ようやく原因が特定できた時は、本当に達成感がありますね。
また、MOTOTOKを使用している他空港で起こった不具合について相談を受け、助言できた時には自空港だけでなくANAグループ全体に貢献できているなと喜びを感じます。
少人数の部署ということもあり、強いチームワークでANAグループのMOTOTOK整備をリードしています!

「最近の整備作業の経験から、今、日本で一番MOTOTOKの充電器について詳しい自信がありますね(笑)」
と語る藤成さん(写真上)

Q これからの目標について教えてください。

藤成さん:
現在の職場に出向して、実際にMOTOTOKをはじめとしたGSEを使用するライン部門の仲間の声を聞くことが、整備する側としてとても大切だと学びました。引き続きライン部門の声を傾聴する姿勢を大切に、仲間と連携を図れる人財でありたいです。
また、出向元である全日空モーターサービスにも、今学んでいるMOTOTOKの知識を還元していきたいです。

上田尾さん:
「MOTOTOKの整備作業の第一人者」として、自空港だけでなく各空港の不具合発生時にもサポートできる人財になりたいです。ANAグループ各社とのつながりを大切に、MOTOTOKで困ったことがあれば私たちに聞いてみようと思ってもらえるように、今後も知識や経験を蓄積し、グループ全体に貢献していきたいです。

1便1便の安全運航は、様々なスペシャリスト達によって支えられています。
これからもその先のお客様の笑顔を想像しながら、ANA大阪空港グランドサービス部は一人ひとりがプロとしてその役割に全身全霊で向き合い続けます。