ストレッチャーをもっと身近に!

2023 / 11 / 10
サービス・商品

ANAベースメンテナンステクニクス株式会社(以下、BTC社)は、2022年10月より始まった、社内提案制度BTCダヴィンチキャンプの一つとして「ストレッチャーをもっと身近に」というテーマで活動しています。

ストレッチャー(簡易ベッド)は、おからだの不自由なお客様が航空機にご搭乗いただく際、必要に応じて事前に整備士が座席の上に設置します。BTC社にはANAの整備部門で唯一の客室専門整備士が、ストレッチャーの脱着を行うためのスキルやノウハウを蓄積しています。
「今よりも身近に、お客様が必要な時にストレッチャーをご利用いただけるようにしたい」という想いを持つ計6名の整備士が中心となって、本プロジェクトが始動しました。当初はストレッチャーの着脱可能空港が羽田、成田、伊丹、関西、名古屋の5空港でしたが、関係各所と調整を行い、千歳、福岡、沖縄が追加され、計8空港に拡大しています。また、会社ホームページでのお客様ご案内ページのリニューアルや、客室乗務員がストレッチャーの取り扱いを復習するための場を社内オフィスに作るなど、ストレッチャーの告知活動に取り組んでいます。

発案者:BTC社 客室整備部 三島 渚さん

私がANAに入社した際、いつかANAの飛行機に乗せてあげるからねと祖父に約束をしましたが、病気により祖父は体を動かすことが難しく、座席に座って飛行機に乗れる状態ではありませんでした。そんな時に、航空機にストレッチャーを取り付ける仕事があると知り、祖父を飛行機に乗せられるかもしれないと思いましたが、当時、ストレッチャーの使用は緊急搬送時に限られていました。祖父を飛行機に乗せてあげるという約束は果たせませんでしたが、同じ想いをする方や病気や怪我を理由に飛行機に搭乗するのを諦めてしまう方を1人でも少なくしたいという想いから、ANAではストレッチャーの利用をご希望されるお客様に対し、少しでも身近に感じ、安心してご搭乗いただくための取り組みを行なっています。

【ストレッチャーとは】
ストレッチャーとは担架のようなもので、数席分の座席を倒してその上に簡易ベッド状の器具を設置し、ご病気やおけがなどにより座席にお座りいただけないお客様が、寝たままの状態で飛行機にお乗りいただけるものです。事前に私達航空整備士がストレッチャーの取り付け、取り外しを行います。

ストレッチャー設置前と後の機内の様子
三島整備士(真ん中)とプロジェクトメンバーのみなさん

ANAグループでは、ストレッチャーをはじめ、すべてのお客様が安心して機内にご搭乗いただける環境整備に引き続き取り組んでいきます。

<ご案内ページ>ストレッチャーをご希望のお客様
https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/flight_service_info/assist/medical-stretchers/