グランドハンドリングの未来は自分たちで切り開く
~ANAグループ 戦略型グラハン人財育成プログラム~

2023 / 11 / 10
その他

ANAグループのグランドハンドリング※部門では、2022年度より「戦略型人財育成プログラム」をスタートしています。

※空港において航空機運航の地上支援を行う仕事の総称。ANAでは主に、ランプサービス、貨物ハンドリングなどのオペレーションを示している。

このプログラムでは、ANAグループ11空港の選抜メンバーが集結し、約2年間かけて、業界構造やグランドハンドリングの将来戦略、イノベーションの取り組みなどを学びます。

9月5~6日には、今年度2回目の研修が那覇空港にて行われました。

2日間にわたる研修は、ANAオペレーションサポートセンター空港サポート室グランドハンドリング企画部 曽原部長からの「圧倒的な生産性向上を果たし業界構造を大きく変える新ハンドリングモデルの構想や、魅力ある業界に変革するための空港グランドハンドリング協会の創設など、ANAグループの戦略型人財の皆さんがリードして活躍する土俵は揃った。グラハンの新時代を自分たちで創り、未来を切り開いていこう!」との熱い開幕宣言からスタート。

今回のプログラムでは、主に4つのカリキュラムに取り組みました。

(1)新設の業界団体「空港グランドハンドリング協会」を知る

8月に設立された「空港グランドハンドリング協会」について、事務局の川原さんからレクチャー。グラハンの人員不足が深刻な問題となっている今こそ、自分たちが業界をリードするという志を新たにしました。

(2)戦略立案フレームワーク研修

グループワークを多く取り入れた実践型の研修で闊達な意見が飛び交います

国内の事業会社等のオープンイノベーションを促進する、WiL(World Innovation Lab)の大隈さんと三吉さんが登壇。「ビギナーズマインド」や「個人の変革」について話し、「Yes, but…」ではなく「Yes, and…!」という考え方を持つことが大切だと学びました。また、イノベーションを進めるには、走りながら修正をすることが前提であり、失敗から学び、失敗を許容することも重要です。参加者たちは、まず自分たちが変わっていくこと・チャレンジする必要性を実感しました。

(3)小型機ハンドリングの見学と意見交換

「三現主義」を重んじるグラハン部門らしく会議室を飛び出し、いざ現場へ

小型機では、貨物をまとめて搭載するコンテナを使用できないため、人の手で一つひとつ貨物搭載する「バラ積み」を行っています。那覇空港は全国で一番バラ積みでの搭載が多いこともあり、現地ハンドリングを研修参加者で実際に見学し、意見交換を行いました。
意見交換の場では、他空港ハンドリングからの学びを共有し、違いをどう自空港に活かせるかの視点で、活発な意見が交わされていました。

(4)イノベーションの具現化に向けて全員で議論

最後のカリキュラムでは、イノベーションに携わる社員講師から先進技術の導入を検討する際に重要視していることや、現在の検討状況について説明を受け、従来の事例や固定概念にとらわれずに、自由な発想で改善を目指したい業務について議論しました。
改めて「人の力」の重要性を再認識するとともに、その力を引き出すために、自動化すべきものを自動化し、「人の力」をどこに凝縮させていくかをじっくりと考える時間となりました。
各グループでポジティブな議論が展開され、2日間の研修は幕を閉じました。

濃密な研修を終え、参加者からはこんな声が集まっています。
「今まで経験してきた固定概念で物事を決めたり進めたりする部分があるので、視点・視野・視座の3つの視点を意識し、何でも否定ありきではなく物事をちゃんと見ていきたい。」
「慎重派の私がとりあえずやってみようという気持ちになりました。」
「まずは自身の思考・行動を変えていきます。」

研修を終えた各空港の参加者たちは、自分の空港でどうアウトプットしていくのか、自らがどう「考動」し、どう巻き込んでいくのかを模索しながら「まずやってみる」を実践中です。
かつてないほど注目されているグラハン業界。この追い風を受ける中、ANAグループのグランドハンドリング部門は、「ワンチーム」となって「ピンチをチャンスに変える」べくアクションを起こし、新時代を切り開いていきます!

空港グランドハンドリング協会についてはこちらの記事を参照ください。
https://www.anahd.co.jp/ana_news/2023/09/13/20230913-2.html