ANAで活躍する4人の女性
その本音に迫る!

2022 / 03 / 08
ダイバーシティ&インクルージョン

3月8日は女性の社会的、経済的、文化的、それに政治的な功績を称える国際女性デーです。ANAでは女性の活躍推進について考えるインタビューシリーズを行なっています。今回はANAのさまざまな現場で働く4人の女性に集まってもらい座談会形式で話を聞きました。

職種も経歴もまったく違う中、普段どんなことを考えながら働いているのか、その本音に迫りました。

Q1: まず初めにみなさんの職場と経歴について教えてください。

▼写真右)OMC オペレーションマネジメントセンター:安部 紀子さん
オペレーションマネジメント部ラインサポートチームの安部紀子と申します。担当は主に国内線で、どの便にどの航空機を使うか決めたりするのが主な業務です。天候や機材トラブルなどで計画通りに航空機が使えなくなった時には各部署にそれを知らせ調整します。例えば、多客期に座席を増やす必要が出た場合は、大型の航空機を手配したり、臨時便の設定をしたりもしています。さらに半年先の事業計画に合わせてダイヤの作成するという仕事もしています。

入社したのは1989年で、当時はバブル絶頂期でした。航空会社に憧れて入ったという感じです。姉がたまたまANAで働いていて、空港で旅客担当をしていましたが、私は性格的にどちらかというと外より中というタイプなので事務営業職を希望して入りました。コールセンターで予約案内業務をしたのち、経理関連業務を10年、その後座席の販売・管理をしていました。オペレーションマネージメントセンターにはもう13年所属しています。

▼整備センター:岩野 友里花さん
私は整備センター技術部原動機技術チームに所属しています。主な業務はボーイング767型機の エンジンの信頼性確保のため、エンジン整備工場で分解したエンジンのコンディションや、エンジンメーカー・世界中の航空会社からの情報、さらに国土交通省航空局からのいろいろな情報を集め、それを基に最適な信頼性のためにANAの技術要件を決めていくのが仕事です。

入社したのが2006年ですが大学時代は知識工学でIT系の勉強をしていてAIの研究などをしていました。IT系企業にいくのかなと思っていましたがANAがパイロットを募集していると聞いて興味を持って応募しました。その後、体力測定でパイロットにはなれなかったのですが、社員の方々から新しいことに挑戦するという社風が伝わってきて、技術職についても航空力学などの専門じゃなくても採用していると聞いて入りました。子供の頃にドイツに住んでいた時期があったので国際的な仕事をしたいと思っていたこともあります。実際にエンジンの整備などでドイツのMRO(整備専門企業)ともやりとりしています。

入社当時は実際に整備をする現場に配属されましたが、当時は非常に女性の整備士が少なかったです。男性が多い職場で、整備センター全体では女性はまだ1割程度ですが、私が今所属しているチームも、原動機の整備の現場も今は女性は2割ぐらいまで増えてきました。女性だから男性だからと区別されるとということは特にありませんが、力がなくてもどうすればできるかを考えていました。そうした問題を解決するようになってきてイメージが変わってきたのかなと思います。

▼CX推進室:今田 麻衣子さん
CX推進室の今田と申します。CXとは”Customer Experience”の略で、ANAを利用していただいたお客様が「また乗りたいな」とか、ほかの人にも「ANA良いですよ」とおっしゃってもらえるようなお客様体験を作り、お客様体験価値を向上するための戦略を考える部署です。部署ができたのが3年前でちょうど今3年目になります。

私が入社したのは特に憧れがあったわけではなくて、たまたま応募して声かけていただいたというような感じで、本当に偶然入社したような印象を持っています。ただ入社した後、成田空港の旅客担当になったのですがこれは天職だって自分で思うくらいすごく楽しかったのを覚えています。通り一辺倒の対応ではなく、ゆっくり丁寧に対応して欲しいお客様だったり、会話せずにすぐに対応して欲しいお客様だったり、そういうことを瞬時に察知してどう対応するのかというのを実践していくというのがすごく新鮮で楽しく思えました。

成田の旅客担当には7年半いまして、その後企画部だったり商品戦略部など長くやっていますが、旅客での仕事の経験が今の仕事にいきているなと感じます。

▼客室センター:戸尾 恵美さん
客室センター乗務3部の戸尾と申します。私は学生の時、留学するために乗った航空機で急患が発生したのですが、それに対応する客室乗務員の対応がとてもプロフェッショナルに見えてとても衝撃を受けました。挑戦する勢いを感じる会社の雰囲気と入社してすぐ国際線を飛べるということでANAに入りたいと思い、成田勤務の客室乗務員として入社しました。最初の10年くらいはフライトに特化した乗務をしながらスキルを身につけ、各種資格を取っていくというようなことをしていました。

一定の資格を取った後、その後は人材育成に携わってきました。今は客室乗務職の管理職として10班80名の客室乗務員の育成サポートなどを担当しています。

コロナ前は一緒に乗務しながら汗を流しながら班員とも接点があったのですが、減便が続く中でそういった乗務機会がありませんので今はオンライン会議などで教育したり、面談をして対話しながらサポートしています。

私たちは実際にお客様に接する中でニーズの変化を感じ取って、何がお客様にとって安心につながるのか、何が良いサービスなのかということを、日々考えていく必要があるのですが、フライトの機会が少なくなるとどうしても若い人たちは経験が足りないこともあります。そのため、その足りない部分を乗務ではない部分で補っていき、また復便した時に備え戦力として活躍いただけるようにしっかりとサポートしようと今は考えています。

Q2: 日々の仕事で女性を意識することってありますか?

左から:安部さん、岩野さん、今田さん、戸尾さん

▼岩野さん(整備センター)
先ほども申しましたが、体格的に女性だから苦しい面もあるのですけれど、かといって女性だからできないことはないというふうに気付かされました。いろんな工夫をすることによってどんどんできるようになっていくんですね。それが周りの男性の整備士の方にも良い影響を与えられるということもあります。いろんな人がいるからこそ効率が良いやり方を検討したり、整備の現場で言うと整理整頓が得意な人もいますし、作業の順番だったりやり方だったり、いろいろなアイデアが出てきています。

女性だからできないということはありませんが、一方で女性だからできたということもそこまでないですね。

だから女性を意識することなく自分の良さを前面に出してやりたいことをできればいいなというふうに考えています。

▼戸尾さん(客室センター)
客室は本当に女性ばかりでリーダー、部長、センター長まで女性が身近にいるのが普通の環境です。一度、経団連女性チャレンジ支援講座に参加させていただいた時に他の企業の女性が管理職として活躍していくことがどんなに大変かということを知って、私は本当に特異な環境にいるのだなと思いました。

▼今田さん(CX推進室)
側から見て客室センターは女性の昇進ということが確立していますよね。ちゃんとそういう仕組みがあるように見えます。昔は客室センター長が男性だった時期もありましたが、今では考えられないですよね。先進的に取り組んでいる部署なんじゃないかなと思いますね。

▼戸尾さん(客室センター)
そうですね。ロールモデルがすごく大切だと思います。経団連では女性のロールモデルを作るためにパイオニアにならなくてはならない辛さがあるという話が出ていましたが、女性にとって、これから先のキャリアの道先が見える、未来がある程度予測できるというのが大事ですし、これから入ってくる人たちに向けても、どういった職場でも女性が活躍しているという環境が非常に大事なんだろうと思います。

▼安部さん(OMC)
OMCは私が配属になった13年ぐらい前は本当に数えるぐらいしか女性はいなくて、1割にも満たないぐらいの数だったと思いますが、今は200名ほどいるメンバーのうち3割強が女性になっています。女性比率が半分になるのも時間の問題じゃないかと思うぐらいです。女性の方もすごく活躍されてますし、子育て中の方ももちろんいらっしゃいます。その子育ても落ち着いて今は責任者として夜勤もやっているメンバーもいますしそういった意味では女性だから男性だからという分け隔てはほとんどありません。チャレンジしたいという気持ちがあればいくらでも挑戦させてくれるような風土はあるんじゃないかなっていうふうに思っています。

OMCは判断しないといけない業務がほとんどで、飛行機を計画的に飛ばすためにいろいろな部署と調整するのが仕事です。女性でも若くても他の部署の皆さんに指示を出さないといけない。一人では完結できない仕事ですし、男性が雑だという意味ではありませんが、女性の皆さんは結構丁寧にコミュニケーション取られているなと感じます。そういったところで女性の活躍の場が増えていることは本当に良いことだなと思います。

Q3: 働く女性へのサポートでANAの良いところは?また今後改善していくことは?

▼今田さん(CX推進室)
働きやすさとか可能性とかチャレンジっていう意味ではANAは満点だと思います。やっぱり制度もたくさん整っているし皆さんの話もあったようにやっぱりチャレンジしようっていうことに対して足を引っ張るようなことはないのでチャンスはみんなにあると思います。

ただ、女性だけではないかもしれませんが、管理職になりたいと思っていても、なるために必要な判断力や決断力、考え方をサポートする仕組みが整っているのかなと思います。今後、そういったサポートを考えていく必要があるかなと思います。

▼岩野さん(整備センター)
現状はフルタイムで働いていますが子育てしながら働くというのはサポートが必要です。ANAは制度だけではなくて職場のサポートがあって常に相談に乗ってくれるし、やりたいこと、できることを尊重してくれます。そういう風土は整っていると思います。女性だけではなくて男性も介護や共働きとかいろいろな状況の人がいますし、声をあげれば聞いてくれる会社だなと思います。

一方、今田さんがおっしゃったようにロールモデルが少ない中で女性としてキャリアアップしていくには会社のサポートをいただけるとチャレンジしていけるかなと思います。

▼安部さん(OMC)
サポートももちろん必要だと思いますが、少し上の年代の女性の方々は、管理職になることを自分から諦めているようなところもある気がします。”私なんて”じゃないですけれども、仕事ぶりはすごく完璧でぜひぜひ管理職になって欲しいと思っている人たちもたくさんいるんですけど、会社側のそこへのアプローチが少し足りないんじゃないかなと感じています。男女を分け隔てなく能力のあってやる気のある人はどんどん手を挙げてチャレンジしていけばもっともっと自然と女性の管理職も増えるんじゃないかなっていうふうに思っています。

私としても、チャレンジしてみたい、目標にしたいと思ってもらえる働きぶりをしていかないと、ついてきてくれないのかなと思います。

▼戸尾さん(客室センター)
私は女性に限ったものではありませんが、管理職として活躍するための教育が十分にあるなというふうに感じています。管理職になって必要なスキルについて例えば管理職研修があって、またフォローアップの2年目研修があったり、それ以外にも評価研修があって評価者としてどうしたらいいか対話力を高めるためにはどうしたらいいか本当にいろんな管理職として必要なスキルを身につける、足りないところをちゃんと教育で補うようなシステムが整っているのが一つ恵まれているところだなと思います。

あとは一般職の人に、管理職に一つ近い役割を与えることによって、例えばマネージャーのアシスタントみたいなのことをしている中で育てていったりとか、管理職の仕事を近くで学ぶ環境もあるので支援としては十分あるのかなというふうに思っています。

今は若い人の方が早い時期から管理職は興味を示して手を挙げる人が多いなというのは感覚として感じています。管理職チャレンジの制度がきちんと明示されていて必要な要件が全部オープンになっているからだと思います。時期がどうとかそういった情報があると自分も手を上げられる時期なんだと分かるのだろうと思います。そういった情報が明示されているということが手を上げるには必要かなと思います。

一方、適齢期といっては変ですが、「私は管理職はならなくて良い」と言っていた方も、もしかしたらライフチェンジして育児を離れたタイミングの方もいらっしゃいますし状況が変わることもあります。細やかに一人一人を見て過去に管理職にならないと言ったからもうなしではなくて、やっぱりその人それぞれに合わせたタイミングというのがあると思うので、タイミングを見ながらチャレンジしたいと思う方にはチャレンジしていただきたいなって思います。

Q4: 5年後の目標を教えてください。

左上から時計回りに:今田さん、戸尾さん、安部さん、岩野さん

▼岩野さん(整備センター)
私はまだ今年度管理職になったばかりですがいろんなロールモデルがあった方が良いと思っていて5年後はぜひ皆さんのような頼りがいのある先輩、管理職になって職場のみんながいきいきと働ける部署になればいいな、それをサポートできればいいなと思っています。

子育てをしながらも働いてきました、こういうことができますっていうのを見せていければいいなというふうに考えています。

▼安部さん(OMC)
今の部署、13年目とお伝えしましたが、この後の5年間もここに居続けたいかなというふうに思ってます。

なかなか経験できる仕事でもありませんし、自分の後輩たちにもそういった経験をたくさんしてもらいながら、そのサポートをしながら成長につながるお手伝いを今後もしていきたいなというふうに思っています。

▼今田さん(CX推進室)
自分の5年後はなかなか想像できないです。会社としては今でも十分働きやすい会社だと思いますが、社員の高いロイヤルティ(愛着)に頼りすぎていると思うんですよね。

今コロナ禍ですごく会社が苦しい環境の中にあるので、社員のモチベーションが少し全体的に厳しいかなって思うので、5年後はまたモチベーションを取り戻していたら良いなと思います。

▼戸尾さん(客室センター)
私は4歳の子供がいまして育児真っ最中なんですけれどもやっぱり管理職をしながら小さな子供を育てるということに少なからず周りの注目を感じています。この中で家庭も育児も楽しくしながら会社でもしっかりと成果を出していくという姿を見せることで管理職で子供を産んで育てていくことができるんだっていうことを選択肢の一つとして思ってもらえるような人が出てきたらいいかなというふうに思っています。